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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第40話 桃黒戦争勃発!!妹は耳年増
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ルと同じ……そして少し前の私と同じ目だった。満たされているはずなのに、誰にも気づけない程の心の奥底で飢えている。ギルがコントラクタ・サーヴァントをしてくれない事に、不安を感じているからだ。

 ……そしてこの目は、孤独を知っている。

 私はこの時、ティアの在り方に安心し“ギルだけでなくティアも欲しい”と本気で思った。しかし私は同時に、大きな不安も感じていた。ギルとティアは、主従と言う上下があるにしても相互のつながりがある。私の様な一方通行では無いのだ。もしティアが、女としてギルを求め始めれば私では敵わないかもしれない。……いや、私は一方的に追い出されてしまうだろう。

 だからギルに私を理解してもらえる様に色々と無茶を言ってしまった。……今思えば、ギルが不快に思わなくて本当に良かったと言える。ギルの性格もそうだが、マギの時も含めて女性経験の少なさに救われた形だ。私の我儘はともかく、私達は危うい均衡の上で付き合っていたと思う。

 そしてその均衡が崩れる事件が起きてしまった。

 そう。アナスタシアに“男女”について、興味を持たせてしまった一件だ。それは私達に、性に対して考えさせる結果となった。そしてそれは、ティアにも人間の“男女”について意識させる事になってしまった。

 結果としてティアは……。

−−−− SIDE カトレア END −−−−

−−−− SIDE ティア −−−−

 今、気にくわない女と相対しておる。出会った当初は、主の未来の奥方と言う事で敬意を払っておったが、あろう事か吾の寝所を奪おうとしておるのじゃ。これは我にとって絶対に譲れぬ。

「二人とも喧嘩は……」

「ギルは黙っていて」「主は黙っておれ」

「はい」

 主が仲裁に入ろうとしおったが、吾もこの女に少し言ってやらねば気が済まぬ。それは、この女も同じ様じゃ。生意気にも吾を睨みつけて来おる。

「私はギルの妻になる女よ。夫婦の寝屋に邪魔者が入って来ないで」

「誰が邪魔者じゃ。第一、まだ夫婦では無かろう」

 目の前の女が眦を、一瞬だけ跳ね上げおった。

「それよりも、主が望んでおらぬのに関係を迫るのは如何かと思うのじゃが」

 フンッ。眉間に皺が寄りおったわ。

「ギルも本心では、私との関係を望んでいるわ。世間体や遠慮が邪魔して、素直になれないだけよ」

 自信たっぷりで言い返して来おったか。主も男じゃから、女が欲しいと思うのは当たり前の事じゃ。それにこの女は、主の頭の中を覗けるし、嘘がないのは吾にも分かる。主の方を一瞬だけ見たが、目を逸らしたのが事実である何よりの証拠じゃのう。

「あの、出来ればその辺で……」

 主がまた口を挟んで来おったが、一睨みして黙らせる。

「男なら女が
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