第十話 終焉
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憎しみを込め闘真を弾き飛ばした豪真は魔剣を構えた。
「俺は魔戒騎士の家系・・・兄弟で争う事になった・・・魔戒騎士の称号を・・・俺は兄と争い称号を得た・・・貴様の鎧があれば我らは争わずに済んだのだ!!」
豪真が怒りの剣を振り下ろすと闘真は渾身の力で受け止めた。
豪真の言っている事の意味が分からない闘真その疑問をぶつけた。
「どういう事だ!?」
「気付かなかったのか?・・・貴様の鎧は偽りの鎧よ・・・その昔魔戒法師が創り上げた限りなく鎧に近い鎧よ・・・だから心滅獣身も起こさねば破滅の刻印も反応しなかった・・・」
己の鎧の正体を聞かされた闘真は驚きを隠せない。
そんな闘真を他所に続ける豪真。
「その鎧は『誰でも使うことができる』・・・選ばれなかった者でもな・・・それがあれば兄は俺の前から消えることはなかった・・・志は一緒のはずだった・・・その鎧があれば兄と争うことはなかった・・・何故あの魔戒法師は何故俺にその鎧を与えなかった!!」
魔戒法師・・・それは礼羅の事であろう・・・闘真は礼羅からこの鎧を受け取った。
その事に闘真はある確信を得た。
「礼羅が貴様にこれを与えなかった理由・・・想像つくぜ・・・」
「なに?」
「貴様のような捻じ曲がった奴に与えられるか!!」
闘真が豪真を蹴り飛ばすと距離を置き狼風剣を構えた。その一閃がホラーとなった豪真に次々と襲い掛かる。
だが闘真は身体を回転させ再び一閃を繰り出した。
「偽の鎧がぁぁぁ・・・」
豪真の憎しみを込めた言葉に闘真の心の枷が外れた。
「偽の鎧だろうと・・・この鎧は今まで俺と一緒に戦ってくれた・・・だから・・・俺にとってはこの鎧は何よりも本物の鎧だ!!」
狼風剣の柄を合わせ一つにすると天に舞い上がった。
「・・・風月・・・乱舞!!」
その頭部を確実にとらえた闘真の乱舞が炸裂すると豪真が倒れそうになるが踏み止まり魔剣を構え直した。
「まだだ!何度でも叩き込む!!」
闘真が再び斬りかかろうとすると豪真は身体中から波動を吹き出し闘真を吹き飛ばした。
距離を置いた瞬間。豪真のホラーとなった顔が元に戻ると天に向かって円を描いた。
「まさか!!」
『正気か!?』
危険だと確信する闘真とイルバ。そう・・・豪真は暗黒騎士の鎧を召喚したのだ。
ホラーとなった身体を暗黒騎士の鎧が包み込んだ。
ホラーを屈服させ・・・なおかつ暗黒騎士となった鎧が・・・
変化を始めた!!
「ぬううううおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
豪真の身体から凄まじい闇の波動が吹き出し全ての世界を飲み込むような怨念が闘真の身体を麻痺させる。
暗黒騎士の鎧は更に禍々しく
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