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牙狼〜はぐれ騎士〜
第十話 終焉
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第十話 終焉

人気の無い林道を歩いている闘真。その様子はいつものようないい加減な男ではなく決闘を仕掛けに行く騎士の姿だった。

『闘真・・・本当に奴が?』

「ああ・・・あの蛇腹剣術・・・間違えない・・・間違えるはずがない・・・」

先日戦った暗黒騎士の姿を思い浮かべる闘真。あの独特の剣術は闘真が訓練生時代に嫌というほど体感した技であり、その剣術を使う騎士こそ闘真の剣を邪剣と称した騎士だった。

しばらく歩き林道を抜けると大きな屋敷が待ち構えていた。風格のある屋敷だが所々荒れ果て邪悪な空気を漂わせている。

闘真は門に立つと錆びた門に手を掛けるが何故か門をすり抜けてしまう。

「これは?」

『結界だな・・・入ろうとすると強制的に門の外へ追い出される単純な奴だ』

「そうか・・・!!」

闘真が周囲を見回すと結界を発している界符を見付け魔戒刀の一閃で切り裂くと空間が歪み結界が消滅すると再び門に手をかけ屋敷内に侵入した。

荒れている庭園を進み屋敷の扉を開け薄暗いエントランスに入る闘真は足を止めた。

「お〜い・・・居るんだろ〜・・・けったいな結界まで張ってんだ・・・居るんだろ〜」

軽い口調で呼びかける闘真だが反応が無い。すると闘真は意識を変え叫んだ。

「居るんだろ!!!!!薊豪真(あざみごうま)!!!!!薔薇騎士・狼樹(ばらきしろうず)!!!!!」

闘真の叫びが木霊すると奥の階段から静かな足音が響き漆黒のコートの男が現れた。

階段の中段まで下ってきた男・薊豪真は見下ろすように闘真を見た。

「何しに来た・・・邪剣・・・」

挑戦的な豪真の言葉に闘真は答えた。

「貴様・・・何で闇に堕ちた・・・」

「なに?」

「とぼけるな!薊流蛇腹剣術・・・あの剣だけ絶対に忘れない・・・あの暗黒騎士・・・貴様だろ!?」

腰から魔戒棍を構えてる闘真。すると豪真は笑い出した。

「くくくくく・・・はははははははは!!!・・・よくわかったな偽騎士・・・」

蛇腹剣を抜いて闘真に飛び掛かる豪真。

その一閃を受け止める闘真に一気に詰め寄る豪真。

「もう一度聞く・・・貴様何故闇に堕ちた!」

「貴様を斬る為だ!」

豪真の一撃に吹き飛ばされる闘真が天に向かって円を描き旋風騎士の鎧を召喚しようとするが豪真の追撃を浴びてしまい膝をついてしまう。

だが身体を捻って体制を整えると再び構えた。

豪真に向かい左右のコンビネーションを繰り出すが丁寧に受け止められると闘真は身体を回転させ上段への蹴りを繰り出す。

しかしそれすらも豪真はいともたやすく受け止めた。

足を掴まれ振り回された闘真は壁に叩き付けられ蹲るが豪真の追撃は止まない。

気を抜
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