第九話 鬼
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第九話 鬼
風がざわつく山小屋にて指令書が送られてくる闘真。魔導火で指令書を燃すと魔戒文字が浮かび上がり指令内容が書かれていた。
「何だこれ」
魔戒文字にはこう記されていた。
「・・・闇に堕ちし騎士を斬れ・・・」
『闇に堕ちし騎士・・・暗黒騎士か・・・』
イルバの呟く暗黒騎士という名に戸惑いを隠せない闘真。斬十郎の時とは違い暗黒騎士の討伐だ。
「・・・行くか・・・」
まだ誰も来ていない山小屋から早々と出陣する闘真。誰にも知られたくないのか一人で任務を遂行するつもりらしい。
夜のオフィス街
「・・・・・・・・・」
指令書に記された暗黒騎士の出現ポイントを訪れる闘真。辺りを見回しても人一人おらず禍々しい気配もない。
「どういう事だ?」
『闘真・・・暗黒騎士の気配はないが・・・近くにホラーが居るみたいだぜ・・・それも三体・・・』
ひとまず暗黒騎士の事は放っておきホラー討伐に向かう闘真。
少し離れたビルの屋上に三体のホラーを見つけた。
『『『!?』』』
ホラー達が闘真に気付き戦闘態勢に入ると闘真も魔戒棍を構えホラーに飛び掛かった。
だが
「!?」
突然三体のホラーを守るように投具が投げつけられ闘真を叩き落とした。
「!?」
闘真が立ち上がりその方向を見るとホラーの様な鬼の仮面を被った魔戒騎士の姿があった。
「まさか・・・こいつが暗黒騎士・・・」
闘真が魔戒棍を構える瞬間仮面の騎士は闘真を押しのけホラーに向かって飛び掛かった。
「なんだ?」
『闘真・・・奴は違う!』
「へ?」
イルバに仮面騎士が暗黒騎士ではない事を告げられると頭を切り替え加勢しに行く闘真。
すると仮面騎士は闘真を押しのけ叫んだ。
「手を出すな小僧・・・奴らは俺の得物だ・・・」
「けど・・・いくら何でも三体同時なんて」
「どけ!」
「う!」
仮面騎士が闘真を押しのける瞬間、闘真の手が仮面騎士の仮面に触れてしまい外してしまった。
仮面騎士の素顔を見た闘真は驚愕してしまった。
「あなたは・・・三杉さん・・・」
「お前・・・闘真・・・」
突然の知人との再会に驚く闘真。
この三杉という騎士は修業時代の闘真が唯一師と仰いだ人物であり【騎士である前に人であれ】と心情を教えた人物でもある。
とてもじゃないが三杉のような男が闇に堕ちるなんてことはありえないと考える闘真だが、目の前の三杉は闇に堕ちる手前で踏み止まっているような雰囲気を発していた。
「三杉さん!」
闘真がホラーに飛び掛かろうとすると三体のウチの二体が三杉を通り越し闘真に襲い
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