第八話 魔剣
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「ふぁやああああああああ!!」
独自の雄叫びから力任せに魔戒刀を打ち付けてくる闘真の一閃を受け止めると余りの衝撃に吹き飛ばされてしまい剣を突き刺して踏みとどまると、獣のように飛び掛かる闘真の追撃を受けた。
闘真の十字に斬り進む攻めの剣を受けながら下がるディルグルは闘真へ反撃の剣を繰り出すが、その剣に魔戒刀を打ち付けその反動を利用し後方にきりもみ回転しながら跳ぶ闘真。
距離を置いて低めの態勢の正眼に構える闘真。
魔戒騎士の様に華麗な剣とは程遠い荒々しく乱暴な剣に対しディルグルはこう称した。
『マルデ・・・邪剣・・・』
「ふぁやあああああああああああああああああ!!」
邪剣と称されると再び雄叫びを上げディルグルに斬りかかる闘真。鍔迫り合いになるとディルグルの剣を持つ手首を掴み取った闘真。
手首を抑えられたことで剣を振れなくなったディルグル。
すると
「ふぁやっ!ふぁやっ!!」
闘真は至近距離から魔戒刀で何度も斬り付けた。
『ギシャアアアアアアアアアアア!!』
余りの剣に苦しむディルグルは溜まらず闘真を蹴り飛ばし距離を開かせると黄金の魔剣を闘真に向けて突き刺した。
だが
「!!」
突きの軌道を見切った闘真が剣の平を滑り至近距離を取ると・・・
「ふぁやあああああああああああああああああああ!!!」
渾身の一閃がディルグルの身体を両断した。
ディルグルが剣のみとなり撤退しようとすると闘真が再び飛び掛かり上段の一閃が刀身を真っ二つに折った。
切っ先が消滅しディルグルの柄が地面に落ちたが美味い具合に美術館の影に隠れ外への排気口へ抜けて行った。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・!?」
ディルグルを仕留めそこなった闘真。すると何かを感じ取り魔戒刀を納めるとそこへ出てしまった。
そして柄だけとなり屋上へ這い出てくるディルグル。
『グブ・・・あのギジベエ・・・死なん・・・チヲススルマデハ・・・』
ディルグルが傷を癒そうと撤収を試みようとするとその柄を踏みつける魔法衣の男の姿が・・・
『ギザバ・・・』
「そんなに血が欲しいか?・・・なら・・・くれてやる・・・」
男がディルグルの柄を拾い上げると自らに突き刺した。
『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
闇夜の美術館の屋上で断末魔の叫びを上げるディルグルが絶命すると男の手にディルグルの剣と同じ銀色の刀身の剣が握られていた。
「この魔剣は・・・石動闘真を斬るのにふさわしい・・・」
そう呟き巨大な魔剣を担ぎその場を去っていくのだった。
一方
イルバが気配が消えディルグルが絶命したことを告げた。
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