姫君の従者。
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優美な風景の絵画が飾られ、大きな窓からは城下町が一望できる。 ベッドは乙女らしくフリルがふんだんにあしらわれた天蓋付のキングサイズ。
――その部屋の中央にゴリラがいた。
僕は扉を閉めた。
「おい、何閉めてるんだ! 失礼だろうが!」
「え……え?」
僕はアホみたいに口を開けてただ隊長を凝視するしか出来なかった。
「今のお方が我が国の姫様だ!」
「あ……え……だ、だって、今の、ゴリ――」
「っそれ以上言えば、不敬罪で極刑に処されるぞ」
「――っ」
隊長から放たれる本気の殺気に、僕は凍り付いた。 なぜならその殺気には一抹の同情心が含まれていたからだ。
「――姫様はお美しい。 なあ、そうだろう……?」
「――は、い……」
「さあ、扉を開けるんだ」
僕は従うしかなかった。
扉をゆっくりと開けると、ドアを埋め尽くす一面の茶色い壁、否、ゴリ――姫様が居た。
「っっっ!?」
「うぇ!?」
『ふごぉ……ふごぉ……』
こちらを見下ろす姫様の視線は、かつて騎士団宿舎で一部の奴に散々向けられた情欲が込められ、ふと違和感を感じて視点を下げると、姫様の股間に巨大なイチモツがそそり勃っていた。
「ひ、姫様が、興奮してらっしゃるっ! よよよ良かったな、お前は気に入られたようだぞ!?」
「ちょっと待ってくださいよ!? 姫様って、姫って、コレ――」
「それが聖剣エクスカリバーだ!! 勇者が現れるまで代々姫様が守護することになっているんだ!! じゃあ俺は行くからな! いいか、姫様の機嫌を損ねるんじゃないぞ! 過去の従者と同じ結末を迎えたくなかったらな!!」
「か、過去のって!? 聞いてな――ま、待って下さいよっ隊長ぉおおお!?」
姫様は僕の服を一瞬にして引き裂き、そのままベッドに引きずり込んだ。
――僕は処女を失った。
【Q.《姫君の従者。》を合法投棄場へ投棄しますか? →Yes/No】
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