おかあさん。
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る前に、ゴポゴポと周りの様子がおかしくなる。
体中を締め付けられ、頭をひねり潰されるかのような痛みに襲われたが、この程度の痛みには慣れていた。 ただ、何が起こっているのか分からず混乱しながらも身を任せていると、突如視界に光が溢れた。
閉じた瞼を開こうとしたが上手くいかない。 呼吸が上手くできなくて、何とか息をしようとしたら大きな泣き声が出て驚いた。
――おぎゃー……おぎゃー……
「お生まれになりました! ……可愛らしい、男の子ですよ」
「はぁ、はぁ……男。 ――また男。 ……女でなければ……意味が無いというのに」
「女王陛下――」
「私の子を見せておくれ」
「はっ! ただいま――」
「――ふむ。 可愛らしい顔をしている。 ……良いことを考えた。 ――良いか、この子が男であることを決して口外してはならぬ。 これは……女として育てることにする」
「それ、は――」
「――神のお告げがあったのだ。 私の身体はもう、子を儲けることができぬ。 無理のある年齢になれば処分し、似た容姿の子どもを探せば良かろう。 わが国には、姫が必要なのだ――」
子どもは、また自分が要らない子であることを知った。
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