魔王は勇者の世界を知りたい。
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つもりですか!?」
「リフェラート……当然じゃないか。 勇者のことやその世界のことをもっと知りたくて行くんだから」
「そんな、危険ですわ――」
「ラスティアラ、魔王様を愚弄することは許さんぞ。 魔王様のお力を疑うのか」
「ああもう、フレイランスは黙っていて!」
ぎゃいぎゃいと騒がしい四将軍――この場には三人しか居ないが――を無視し、魔王は勇者召喚魔法陣に不自然の無いように己を紛れ込ませるために必要な作業を手早く完成させた。
そして、先ほど死んだ勇者の遺品の中から、普通ならば決して入ることの出来ない魔王城こと『死季の塔』に侵入するためのキーアイテムを現世にばら撒き、聖剣もまた元の場所に送り込んで眠らせる。
聖剣と同様、これらのアイテムは全て魔王が作った物だ。 死季の塔の封印を解くためには勇者の死が必要であったが故に。
「じゃあ、行ってくるよ。 次は勇者と一緒に来るから、楽しみにしていて」
「ああっ、魔王様っ!?」
「ちょ、待っ」
「行ってらっしゃいませ」
転送魔法陣に身を委ね、魔王は目を閉じ、思考の海に身を沈めた。
(――勇者のプレイしていたネットゲームなるモノ……この世界に似すぎている。 もし、この世界が作られた物だとしたら――面白い。 是非とも勇者には色々な話を聞きたいな。 そのためにも、仲良くならなくちゃ――さあ、次に目を開いた時は勇者と、あの姫巫女の目の前――ああ、楽しみだ!)
【Q.《魔王は勇者の世界を知りたい。》を合法投棄場に投棄しますか? →Yes/No】
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