第六話 退化
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張りに入るぞ』
イルバの言葉に魔戒棍と三節棍を構える闘真と若葉。
「大丈夫なのかお前?」
「お母さんは強いのよ?」
『おいおい・・・』
そう言って若葉がキリクを装着すると(心で)汗を流すキリク。
「礼羅からタイミングは教えられたでしょ・・・」
「そうだな・・・」
ザリアの気配を感じる為に全ての神経を研ぎ澄ませて徘徊する闘真と若葉。
すると
「!?」
タカヤを背負っている若葉に狙いを定めたザリアが背後から奇襲を切り出した。
「!!」
若葉が振り向き様に蹴りを繰り出すとザリアの顔面にヒットし叩き落とされ、闘真が魔戒棍でザリアの顔面を殴り飛ばした。
ザリアが再び尻尾を形成し闘真と若葉に向かって突きを繰り出すと若葉が三節棍で絡め取り逆に動きと封じると闘真がザリアに飛びかかりすり抜け様に魔戒刀の居合の一閃を浴びせた。
『ギシャアアアアアアアアア!!』
余りの一撃にザリアが叫び声を上げると闘真の拳がザリアに突き刺さり何かを口に逆流させ吐き出させた。衝撃で若葉の三節棍から尻尾を解いてしまうザリア。
ザリアの口から光の球が零れ落ちそれを取る若葉。
「キリク!」
『それだ!タカヤの生きた時間だ!タカヤに当てろ!』
若葉が背中の紐を解きタカヤを降ろすとタカヤの身体に光の球を当てた。
光の球は柔らかくタカヤの中に入るとタカヤの身体が元に戻った。
「あれ?僕は今まで・・・」
夢から覚めたようにボーっとするタカヤ。それを見て安心する闘真。
「タカヤ!やったぜ!!・・う!!」
ザリアの一撃を浴びる闘真が吹き飛ばされると首に尻尾を巻きつけられてしまい振り回される闘真。
すると闘真の至近距離にその顔を見せつけ問いかけるザリア。
『オ前ニハ苦シイ時間ハ無イノカ?』
「なに!?」
『辛イ記憶ヲ忘レルコトガ出来レバ幸セニナルデアロウ?』
舌先三千で丸め込もうとするザリアに闘真は・・・
「確かに・・・俺は自分を野良犬だと思っていた・・・どんなに努力しても血統書付の名犬には遠く及ばずに負け犬になるのがオチだと思っていた・・・そんな事を忘れたいと思った」
「・・・闘真さん?」
闘真の本音を聞いて唖然とするタカヤ。
「けどな・・・それでも俺は強くなろうと思った!・・・自分の負け犬根性と戦おうと思った!!・・・テメエみたいに負け犬根性をひけらかすような真似はしなかったぜ!!」
ザリアを蹴り飛ばす闘真。ザリアの身体が宙を舞うとタカヤの元に並び立つ闘真。
「タカヤ・・・やってくれるか?」
「闘真さん・・・はい!!」
闘真とタカヤが天に向かって円を描くと光が降り注ぎ鎧が召喚された。
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