第六話 退化
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自分の潜在能力以上の力を開放して強くなる奴はいる・・・だが同時に自分の醜い部分や欠点をさらけ出して自滅してしまう奴もいる・・・お前自分はどっちだと思う?」
「僕?」
いざ深く考えてみると特に思い浮かばないタカヤ。自分はどっちの人間か・・・
「あいつは怒ったり泣いたり忙しい奴だが・・・あたしは・・・騎士である前に人である事は決して恥じる事じゃないと思う・・・騎士だからって怒りもせず泣きもせず・・・傀儡や機械のようにただホラーを狩るだけの騎士なんて・・・少なくともあたしは好かない」
「なんか・・・矛盾を感じますね」
「そ・・・人はそういう矛盾と言う名の因果と戦い続けなきゃならんのよ・・・心の強い奴はそれが出来る・・・あいつが自分の邪剣を受け入れる心はあいつ自身でどうにかせにゃならんのよ」
そう言って中身に何も入っていないキセルを加える礼羅。
そしてタカヤは若葉にも尋ねてみた。
「そう言えば若葉さん」
「なぁに?」
「魔戒騎士のお嫁さんってどういう気持ちなんですか」
『タカヤ!?』
思いっきり若葉の禁句を言ってしまったタカヤにキリクが仰天すると・・・
ブチ!
「え?今の音何の音・・・」
「タカヤ君?・・・そんなに私と訓練したいのかな?・・・私は従者であって嫁じゃなああい!!」
「え・あ・・ちょっと!!」
そう言って訓練用三節棍でタカヤに襲い掛かる若葉。
その夜
廃線路地帯に闘真の姿があった。貨物倉庫があり古くなったコンテナが散乱していた。砂利道を歩きながら闘真が周囲を警戒しながら歩いている。
今回の指令書を読むと【人の生きた時間を食らう】ホラー・ザリアを斬れと言う指令だった。
奇襲戦法に優れ予備知識が無いと対応に苦戦する相手であり、過去に餌食になった騎士も存在するためかなりの難敵である。
『何というか・・・お前やばい奴が相手じゃねえか?』
「それだけあてにされてると思おうよ」
『美味い事言って危険な事を押し付けようとしてるんじゃねえか?』
今のところ自分は正式な魔戒騎士ではない、その上謎の鎧の持ち主でもあるため元老院預かりの闘真。
すると
『闘真・・・近いぜ・・・』
「お出ましか・・・」
腰から魔戒棍を抜き構える闘真。すると背後から猛スピードで襲い掛かる影が・・・
「!!」
影の一撃を防ぐ闘真が砂利を巻きながら後ずさるとコンテナの上に獲物を狙うハンターの様に佇むホラー・ザリアの姿が・・・
『キシャアアアアアアアアアアア!!』
ザリアの咆哮と共に口から光が放たれると回避する闘真。
するとザリアは持ち前のスピードで縦横無尽に飛び掛かり闘真へ攻撃を繰り出した
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