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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
58話:激闘 開始
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に突き進もうとする。
「鋼の軛!」
だが五人がそれを黙って見過ごす筈もない。
ザフィーラはベルカ式の魔法陣を展開し、魔法を発動。前方にいる怪人達の足元から、針山の如く拘束条が生え、怪人達を突き刺していく。
それを見た怪人の数体が、自らの飛行能力を行使して空中へ飛び出した。どうやら五人の頭上を通っていくつもりらしい。
「行かせる訳…!」
「ないだろ!」
しかしそれも予想通り、と言わんばかりに空を飛ぶ怪人達に緑とオレンジの鎖が巻き付き、動きを封じた。
ユーノとアルフの『チェーンバインド』である。二人の鎖によって動きを封じられた怪人は、次々に落下していく。
「シャマル、なのは達の周囲をさらに結界で囲ってくれ」
「っ、でもそんな事したらはやてちゃん達が…!」
「わかってる!だが、今はあの三人しか士を任せられる者がいないんだ。何も通信遮断のものじゃなくていい。外からの侵入を阻めるものでいいんだ」
クロノの説明を受けて、シャマルは少し眉を寄せはしたが、コクリと頷いて結界を作り出した。
それを見届けたクロノは、
「さぁ、これで君達の進行は困難になった。通りたければ、僕達を倒してから行くんだな」
といい、S2Uを振り上げる。するとクロノの周りに再び無数の刃が展開され、それらは全て怪人達に向かっていた。
「無論、早々通れるとは思わないことだ!」
そして降り注がれる剣の雨。それらは怪人を切り裂き、突き刺し、次々に倒していく。
魔法の行使を終えるとクロノは、なのは達が向かっていった方向に視線を向けて、もう三人には届かない言葉を発した。
「頼んだぞ、三人共…!」
皆の協力を得て、なのは、フェイト、はやての三人は、遂に士の前へと到達した。
「……来たか…」
目の前にやってきた三人を目にすると、ディケイドはそう呟いた。
「士君…」
「…いい加減に理解してほしいものだ。俺は貴様らの知る男ではない」
なのはの呟きを聞いたディケイドは、抜刀するようにライドブッカーを取り出し、剣先をなのは達に向ける。
「我らの計画を邪魔するつもりなら…排除するまでだ」
その言葉を聞いた三人は、呼びかけようと思っていた言葉を飲み込んだ。今はこれ以上言葉を発しても、彼は揺るがない。そう思ったからこそ、三人は何も言わなかった。
「…フェイトちゃん…はやてちゃん……」
「……うん…」
「わかってる…」
なのはの呼びかけに、フェイトもはやてもデバイスを構える。なのはもそれに合わせて、デバイスを―――相棒を構える。
「行くで、リイン!」
「はい!」
「「ユニゾン、イン!」」
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