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違った生き方
第七章
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第七章

「ここはモンゴル人の場所じゃないような気がするよ」
「そこまで言うんだな」
「間違ってるかな、それって」
「草原にいたらそういうのもあるだろ」
 それも仕方ないとだ。トウルイは否定しなかった。
「だからな。いいだろ」
「そうなんだ」
「俺はそう思うさ。まあ俺にとっちゃ草原の方がそうだしな」
「草原が君にとっては」
「俺は草原にいたことはないからな
 それでだとだ。トウルイは述べた。
「そうなるだろうな」
「モンゴル人は草原にいるばかりじゃないんだ」
「みたいだな。じゃあ町を出るまでな」
「うん、それまでだね」
「外まで案内するぜ」
「有り難う」
 こうしてだった。テルグはトウルイに案内されてだ。ウランバートルの外に向かった。そして校外に向かう。するとそこにあったのは。
 ゲル達があった。モンゴル人の住むそのテントがだ。数多く立っていたのだ。
 それを見てだ。テルグはトウルイに尋ねた。
「あれって」
「ああ、あれな」
「ビルだけじゃなかったんだ」
「モンゴルだからああいうのもあるんだよ」
「そうなんだ。モンゴルだからね」
「建物じゃなくてゲルで住む方がいいって人も多いんだよ」
 トウルイは笑顔でテルグに話していく。
「それでなんだよ」
「成程ね。そうだったんだ」
「そうだよ。俺の親戚もここにいるぜ」
「そうなんだ」
「モンゴル人なんだろうな」
 笑顔でだ。トウルイはテルグに話す。
「ああしたのを見るとな」
「やっぱり落ち着く?」
「ああ、中に入っても落ち着くよ」
 そうだとだ。テルグに話すのだった。
「それもかなりな」
「そうだね。ゲルはね」
「まあモンゴルっていっても色々で」
「モンゴル人っていっても様々で」
「けれど根っこは同じなんだろうな」 
 それは変わらないというのだ。
「モンゴルで。モンゴル人なんだよ」
「じゃあ日本に行った人達も」
「モンゴル人さ」
 まさにそうだというのだった。
「あの人達もな」
「別に町に住んでても他の国に行っても」
「モンゴル人さ。俺もあんたもそうだろ」
「そうだね。同じモンゴル人だね」
「草原にいるだけがモンゴル人じゃないさ」
 こうも言うトウルイだった。
「そういうものだよ」
「そうだね。それもわかったよ」
「それでもあんたは戻るんだな」
「草原が好きだから」
 微笑んでだ。テルグはトウルイの問いに答えた。
「そうさせてもらうよ」
「そうか。じゃあまた縁があったらな」
「うん、その時にね」
「また会おうな」
「そうしようね」
 こう別れの言葉を交えさせてだ。彼等は別れた。
 そうして草原に戻ったテルグはだ。草原の中でのどかに草を食べたり周りを見回している羊や犬達を見ながらだ。友人
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