第四話 人斬り
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せずに己の力で無謀に立ち向かう姿。
それは斬十郎の死に場所を求める・・・それだけの事だった。
騎士の誇りを捨て闘真の前に跪く斬十郎。
「・・・もう疲れた・・・終わらせてくれ・・・頼む・・・」
斬十郎の願いに闘真は介錯するべく魔戒刀を振り上げ・・・
「!!」
・・・・・斬十郎の首めがけて振り下ろした。
闘真の山小屋
「ふん!!ふんふん!!!」
裏庭で剣術の稽古に励む闘真。
風を斬る気持ちの良い音が響き渡ると・・・
「まだまだだな・・・」
腕を組んで闘真の稽古を見つめる斬十郎の姿が・・・
「!!」
闘真が魔戒刀を振り下ろした瞬間、斬十郎の首筋に薄い刀傷が・・・
「・・・お前」
完全に死を覚悟した斬十郎はあまりの事に驚いている。
「これで・・・あんたは死んだ」
「・・・何?」
闘真の言い分に納得が出来ない斬十郎。
「・・・貴様・・・殺せ!!」
闘真に叫ぶ斬十郎だが闘真は・・・
「殺さねえ・・・生きて・・・苦しめ・・・」
「!!」
完全に死んだつもりの斬十郎にとっては闘真の意図がわからない。
「お前が死んだら誰が奥さんの事を思うんだよ」
魔戒刀を納めながら闘真は・・・
「生きて・・・思い続けろ」
・・・そう告げ斬十郎を後にした。
斬十郎の首に決して消える事のない刀傷を残し・・・
一度死んだ斬十郎は再び騎士としての地獄の世界に身を投じることを決意した。
だがその前にやる事があった。
「て!おりゃ!!」
「まだまだ甘い!!」
魔戒刀を自分の物にするべく闘真を鍛え上げる事だった。
闘真も闘真で人斬り斬十郎の指導を受けられるとは思っていなかった為驚いている。
それを見ていたイルバと若葉は・・・
『良いのか?これ?』
「構わないんじゃい?・・・はぐれ騎士が居て・・・魔戒闘士が居る・・・今更人斬りが居たって」
『・・・肝が据わっているなお前』
楽観的に考える若葉に呆れるイルバ。
こうして闘真たちの物語に
弥栄斬十郎こと人斬り斬十郎
いや
黎明騎士・狼頑が加わるのだった。
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