第四話 人斬り
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第四話 人斬り
夜の森の中
静寂な空気が漂う中唐突に響き渡る斬撃。
「!!・・・!!・・・!!」
一人の男が魔戒剣を片手に素体ホラーを斬り捨てている。
その太刀筋は見事なものであり無数のホラーを全て一撃で葬り去っている。
「・・・・・!!・・・・・!!!」
男に襲い掛かるホラーだが男は鎧を召喚することなく魔戒剣で葬り去っている。
「!!・・・・・・・・・」
最後の一体のホラーを斬った男は魔戒剣を納めた。
「・・・またか・・・」
ホラーを倒したというのに男は何の感情を抱かずにその場を後にした。
その日闘真は元老院を訪れていた。
正式な魔戒騎士ではない闘真は番犬所に所属しているわけではない為元老院が預かっているのだ。
正式な魔戒騎士ではない為様々なことも任されてしまう闘真。
奥の間で神官が闘真を待ち構えていた。
「・・・お待ちしていました・・・石動闘真・・・」
「今回は何の用件でしょうか?」
「これを・・・」
神官が見せたのは先程のホラーを斬り捨てる男の姿。
「彼は?」
「弥栄斬十郎・・・またの名を黎明騎士・狼頑・・・そしてまたの名を・・・人斬り斬十郎」
「人斬り?穏やかじゃないな」
ホラーであろうが魔戒騎士であろうが情け容赦なく斬り捨てる非情の男の噂は聞いていた闘真。
その剣は一撃のもとに葬り去り二撃目を見た者はいないとまで言われている」
そしてこの男こそがその人斬りと推察した。
「この男が何かしたのか?」
「彼は・・・闇に堕ちかけています」
「何?」
「闇雲にホラーを斬るだけでは飽き足らず・・・掟破りの騎士同士の決闘をし続けています」
闇に堕ちた騎士の末路を聞いたことがある闘真。
それを推察すると・・・
「俺にこいつを斬れって事か?」
「・・・魔戒騎士ならやっていただけますね?」
しばらく考え込んだ闘真は了承した。
黎明の森
「・・・・・・・・」
男・斬十郎が魔戒剣を片手に闇雲に行動していた。
その時だった。
「!!」
背後から飛び掛かってくる闘真を受け流す斬十郎。
「誰だ!?」
「元老院の命令でね・・・お前を斬りに来た」
斬十郎の問いかけに魔戒棍を構えて答える闘真。
「・・・やっと来たか・・・お前のような青二才が来るとは・・・人斬り斬十郎も舐められたものだな」
「な!・・う!!!」
間髪入れずに斬り込んできた斬十郎。受け止める闘真は吹っ飛ばされてしまった。
「がは!!」
地面
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