コードギアスR2
0593話
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ても、その病は邪魔だろう? 下手をすればお前の志を最後まで見届ける事無くこの世から去ってしまう可能性も高い。だが、俺達に協力をすると言うのならその病の治療を行おう。もちろん病気によっては完治出来ない可能性もあるが、それでも現状よりはマシになるのは間違い無い筈だ」
「……」
無言のままの星刻を前に、俺達に協力する事の最後にして最大の利点を告げる。
「そして第6の利点は、俺達に協力をすれば少なくても天子の自由と安全は保証される。今のような、大宦官の操り人形ではなく1人の少女として暮らせる。お前と共にな」
「確かに話を聞く限りでは協力した方が利益は多い。……いや。多すぎると言ってもいいだろうな。そこまでこちらに譲歩する理由は何だ? 何を以てその対価とする?」
チラリ、とベッドの上に投げ出された剣へと視線を向ける星刻。
俺に効果は無いと知っていながら、それでも殆ど無意識の行動だったのだろう。
何しろ、俺は星刻の秘密や革命、あるいはクーデターを企んでいる事を知っている。それを大宦官辺りにでも密告されればさすがに誤魔化しが利かないといったところか。
だが、もちろん俺にそんなつもりはない。新しく国を作るにしても、無能なゴミは必要無いのだから。
「当然、これだけの援助をする以上はこっちにも相応の利益が必要になる。……とは言っても、それ程厳しいものではないがな。まず第1に、ある程度以上のサクラダイトを定期的にこちらに譲渡する事。これに関しては前もって量を決めておき、それ以上の場合は別途買い取る形にしようと思っている。一種の安全保障費みたいなものだと考えてもらえばいい」
「……他には?」
「第2に、俺が考えている構想で進めるとすれば、天子は国の象徴として政治には関わらず、ブリタニア皇族のオデュッセウス・ウ・ブリタニアを国の代表として御輿に。そして黎星刻、お前が実質的に国を運営していくことになる」
「何だと?」
さすがに俺のその言葉は予想外だったのだろう。ピクリと目元を振るわせる星刻。
「どうした? 何か不満があるのか?」
「当然だ。天子様をいらない事で煩わせず、国の象徴とするのはいいだろう。自由にのびのびと暮らせるのならば、これ以上は無い環境だ。だが、何故わざわざブリタニア皇族のオデュッセウスを引っ張ってくる? 例え御輿と言えども……いや、だからこそそのような人物が国の頂点に立つというのは危険だ。特に今のブリタニアには、シュナイゼル・エル・ブリタニアという人物もいる。もし、仮にだがお前の言っている新国家とやらを建国できたとしても、そこに手を伸ばしてくるのは明らかだぞ」
へぇ、なるほど。星刻の目にもやはりシュナイゼルは危険人物として映っている訳か。俺は原作知識があるからこそ危険人物と知っていたんだが。
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