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そらのおとしもの〜それぞれの思い
ぷろろーぐ
Prologue〜そらのおとしもの
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えた。

智樹がそちらを見ると、周りの女子よりもいくらか大人びた印象を与える、適度に整った体つきの女性と、転校生と呼ばれた背が高く、顔が整っているどこか懐かしい少年がいた

「あ、生徒会長おはようござ」
「あらぁ、スケベで有名な桜井君とその幼馴染の見月さんじゃない
?今も二人でお風呂に入ってるって噂の」
「朝から随分な会話ですね。もはや朝の会話じゃないですよ?」
「あら〜、随分ってどんな意味かしら転校生君?」

転校生君と呼ばれる少年は「ぐっ」と呻くとそのまま静かになってしまった

「それで、どうなのかしら?」
「え、いや、違います」
「見月さんの下着を桜井君が選んでるって〜」
「ち……違います」
「朝の元気な男の子を嫌がる見月さんに無理矢理見せたんですってね。そういうのはまだ早いと思うわ」
「いや……あの、見てたんすか?」
「見てたってどういう意味かしらぁ。会長、意味が分からないから教えてくれる?」
「す……すみません、謝りますから許してください」

その場で土下座をして謝ると、転校生と呼ばれた少年に

「なんか、見ていて不憫だ……」

と、言われて少し泣きたくなった。

「で、守形君だけど、本気で飛ぶみたいね」

この学園の生徒会長、五月田根美香子は謎の笑みを三人に送ると屋上にいる守形のいる屋上に向けた

「か、会長って確か守形先輩の幼馴染ですよね?だったら早く説得して止めてくださいよ」
「ううん、確かにそうね。彼にナイフを説得と称して突きつければやめるでしょうね。けど……」
「分かってるなら止めましょうよ?」

転校生の言葉を無視して会長は屋上を見て言う

「面白そうだから、このままにしましょう」
「か、会長?先輩が心配じゃないんですか?」
「あら、心配はしているわぁ」

そういうと制服の中に手をいれ、黒い何かを取り出す

「なんで?」
「か、か、会長。まさかそれって」
「ええ、チャカよ。ハジキとも言うわね」
「いや、そうじゃなくって。それ、本物じゃないですよね?」

そこからは会長の娯楽のために、屋上から飛び立った守形先輩は乾いた音とともにグライダーに穴が開き、校庭に墜落させられたのは言うまでも無い。

事が終わり、俺らは自分の教室に向かう。そして、何事もなかったかの様にホームルームが始まった。いつもならば事後連絡と出席を取りホームルームは終わるのだが今日は違った。

「今日は転校生の紹介もある。入ってくれ」

ドアが開き、朝の少年が入ってくる

「隣町から引っ越してきたらしい。それじゃ、自己紹介して」

少年は「ハイ」と答え、黒板の前に立ちチョークで名前を書き込んでいく

「絃城恭夜です。小さい頃はこっちに住んでいました。これから
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