暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR2
0592話
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、俺は一切動かずに胴体を狙って横薙ぎに一閃される剣を黙って受け止める。そして……

「何っ!?」

 星刻の放った剣の一撃は、俺の胴体を通り過ぎていく。そう、周囲に小さな炎を撒き散らしながら。

「俺がどんな存在か……分かったか?」
「貴様、物の怪の類か」

 物の怪……当たらずとも遠からずか? 一応これでも精霊だし。

「まぁ、外れてはいない……と言っておこうか。だがお前に俺を殺すというのは不可能だというのは分かったな?」

 この世界で俺に影響のありそうな魔法的な要素と言えば、ギアス程度だろう。そして、そのギアスにしても相手の脳へと何らかの干渉を与える事で効果を発揮するのだ。人間ですらない今の俺にはギアスの効果が無い以上、この世界で俺をどうにかする手段は無い。

「くっ……」

 それから数度に渡り再び剣を振るう星刻だったが、その全ては無駄に終わる。そして5分程して、星刻は諦めたようにベッドの上に剣を投げ出し、腰を掛けるのだった。

「お前が俺をどうこう出来ないというのは理解出来たな? さて、それが分かったところで話の続きだ」
「……話、だと?」
「ああ。新国家の樹立。これに力を貸して貰いたい」
「ふざけるな! 何故私がそのような世迷い言に……いや、確かに貴様の存在を思えば世迷い言では無いのかもしれんが、それに私が力を貸す義理も理由も必要も無い!」

 きっぱりと断ってくる星刻。その目にある意志は力強く、俺との圧倒的とも言える力の差を理解しても決して折れない。……この男の全ては、天子の為にあるのだから。そして、だからこそ俺はこの男を必要としているのだ。

「その新国家を天子の安住の地として提供すると言ってもか?」
「……何? 貴様、天子様の名を出した以上は冗談だったでは済まされないぞ?」
「安心しろ、元から冗談のつもりはない。俺の話に多少でも興味は湧いたか?」
「……」

 無言で話の続きを促す星刻。得体の知れない存在である俺を前にして、些かも俺に対して屈した様子が無いのはさすがと言うべきだろう。

「そうだな、まずは俺がどんな存在なのかを語っておくか。世界には、この歴史とは異なる歴史を辿った別の世界というものが存在する。例えば、ブリタニアが存在しない世界、サクラダイトすらも存在していない世界……といった風にな」
「パラレルワールドというものだな」

 さすがに星刻と言うべきか、パラレルワールドの概念は知っていたらしい。
 頷き、言葉を続ける。

「そうだ。そして、そのパラレルワールドは次元の狭間という場所に無数に浮かんでいると考えて貰っていい。最も、この説明はざっくりと分かりやすく説明しているだけで、実際には色々と細かい理屈があるらしいが……あいにくと、俺は技術士官とかじゃな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ