第六十一話 日本シリーズその十二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「悪名高い人がいるから」
「だからですか」
「アメリカについてもですか」
「それで他の国もですね」
「そうしたフロントってあるんですね」
「日本みたいに一オーナーが好き勝手してるケースは稀だと思うけれど」
巨人のオーナーのことに他ならない、これでは北朝鮮を笑えないであろう。
「それでもね」
「どの国でもですか」
「そういうことあるんですね」
「アメリカでもですね」
「他の国でも」
「ありますか」
「ええ、そうよ」
その通りだというのだ。
「他の国でもね」
「そうしたフロントがいるケースがですか」
「あるんですか」
「そうよ、あるのよ」
実際にだというのだ。
「だってどの国も人間の国だから」
「人間だからですか」
「そうしたオーナーがいることもですか」
「フロントもですか」
「あるんですね」
「そうよ、だってそうしたフロントも人間の集まりよ」
政治にしてもそうだ、どれだけ問題があろうとも人間でありそうした意味ではこの軽音楽部にしても同じである。
「だったらね。他のスポーツでもね」
「あっ、サッカーでもそうした話ありますね」
問題のあるフロントの話がだというのだ。
「スペインの方で巨人みたいなチームがあって」
「お金で世界的なスター選手ばかり集めてですね」
「そうしたチームありますよね」
「野球だけじゃなくて」
「普通のフロントであって欲しいわ」
先生は溜息混じりにこの言葉をだした。
「いや、本当にね」
「中日ですね」
「先生の贔屓の」
「何で落合さん辞めさせたのかしらね」
監督、それからだというのだ。先生の言葉は実に切実である。
「あんなの監督にして。おうどんがまずくなるわ」
「きし麺ですよね、そのおうどんって」
「それですよね」
「勿論よ」
うどんは即ちきし麺だというのだ、言わずと知れた平たい麺である、
「味噌煮込みうどんは普通のおうどんだけれどね」
「普段のおうどんはですか」
「きし麺ですか」
「名古屋ではそうだし」
そしてだというのだ。
「今もね。先生はきし麺よ」
「最近きし麺も普通に売ってますしね、スーパーで」
「うちの学校の食堂でもありますし」
「美味しいでしょ、きし麺」
生徒達にこうも言う。
「海老も味噌カツもういろうもね」
「あとモーニングですよね」
「それと味噌煮込みうどんも」
「そう、それとね」
この一連の名古屋のメニューにだ、それに加えてだった。
「とろりとしたスパゲティもね」
「あれも名古屋だからですね」
「それもですか」
「量はたっぷりよ」
名古屋の店ではかなりのボリュームがある、それはモーニングなりそのスパゲティにしてもそうなのである。
「だからいいのよ」
「味がよくて量もたっぷ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ