暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
21弾 白衣とセグウェイ
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イドの白衣、正式名称『白夜』なのだ!防刃・防弾・防火・防水・防寒性能は武偵校の制服の1.5倍。さらに衝撃吸収性は1.7倍なのだ!実は、この前ミズキくんに取りに行ってもらったものはこれだったのだ!」

 あの時の服か。てっきり文の下g……ゲフンゲフン。服かなんかだと思っていたんだが、まさか俺の白衣だったとは。

「でも、どうして急に?」

 俺の転科祝いだってんなら遅すぎるし、別に誕生日が近いわけでもないし。

「ミズキくん、最近、神崎さんと一緒に何か危ないことやってるのだ。あややにはわかるのだ。あの、とーやまくんが死んだ時と同じ感じがするのだ。あやや、ミズキくんが死んじゃうのは嫌なのだ」

 俺にそう語る文は、泣いていた。

「文……」

「本当は!本当は、危ない事なんてしてほしくないのだ。でも、ミズキくんは止めても絶対に行くのだ。だからせめて、ミズキくんを守れる白衣を作ったのだ。だから、ミズキくん――――」

 文は泣きながらも無理矢理に笑顔を作り、

「ちゃんと、帰ってきてほしいのだ。死なないで、絶対に。あややのところに、武偵校に帰ってきてほしいのだ」

 そう言って、俺の背中を押してくれた。

「文……っ!」

 俺が振り向こうとすると、文が後ろから抱きついてきた。

「ミズキくんっ!」

「……約束する。絶対に無事に帰ってくる」

「ミズキくん……」

「いってきます、文」

「いってらっしゃいなのだ。ミズキくん……」

 俺は文が後ろから離れたことを確認すると、寮の脇にひっそりと停めてあったセグウェイを起動させる。

起動(Start)!」

 あのチャリジャックの後、鑑識科(レピア)に頼んで俺が解体(バラ)した部品を貰い、色々と改造して直したのだ。

 そして、改造して付けた機能が、ボイスコマンド機能と――――

変形(Trans)!」

 俺がそう言うや否や、セグウェイの形が変わる。

 車体の横についていたタイヤが水平になって下に潜り込み、後方からはジェット噴射用のパイプが出てくる。

 セグウェイ水上バイクモード。

 ただ単に直すだけじゃつまらないと思って、無駄に付け足した機能が、こんな時に役に立つとは。

 これなら、モノレールや徒歩よりかなり早く空港に着けるだろう。たぶん。

 俺は変形したセグウェイを海上に浮かべ、命令(コマンド)を出す。

発進(Burst)!」

 直後、セグウェイが超高速で発進した。
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