クラス代表決定戦 前編……です。
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○Aピットside
「いよいよだな。」
「うん、そうだね。」
「織斑くん。カタパルトの準備が出来ました。」
「了解です。」
一夏はピットのカタパルトに脚部を固定して待機する。
彼のハイパーセンサーには明確に[敵]が見えていた。
「箒、春奈。」
「うん。」
「勝ってこい!」
「ああ。―――やってやるぜ!」
『進路クリア。発進どうぞ。』
「織斑一夏。白式、でる!」
二人の期待と後押しを胸に、一夏はカタパルトを起動してアリーナに飛び立った。
●
○Noside
「まずは、逃げなかったことを褒めて差し上げますわ。」
悠々として目の前に浮遊する対戦相手のセシリアは左手に長大な銃を握っている。
一夏が意識すると白式がその武器―――特殊レーザーライフル[スターライトMk.V]の性能などのデータを表示する。
「逃げて舐められるのは癪だからな。」
「ふん、余裕ですわね。―――貴方に最後のチャンスをあげますわ。」
「……チャンスだと?」
セシリアは余裕の笑みを浮かべて腰に手を当てていた右手で一夏を指差しながら挑発する。
「このまま戦えば貴方にはボロボロの敗北が待っているだけ。そんな醜態を晒す前にわたくしに謝罪すれば今回の事はなかったことにしてあげますわ。」
「―――フン。」
一夏はその提案を嘲笑を込めて鼻で笑い、一蹴した。
「やる前から自分が勝つ前提か……自意識過剰に加えてうぬ溺れか?―――俺の答えはノーサンキューだバカ野郎。」
「バカとはなんですか!……そう。バカですか。では―――」
セシリアはライフルの安全装置を解除する。
「さよならですわ!」
(―――来るっ!)
一夏は相手が構えると同時に仙花を呼び出す。
相手が射撃特化型ISであるのは火を見るより明らかである。
(撃ち合いは分が悪そうだな。―――近接格闘に持ち込めば勝てるか?)
相手が近接装備を展開していないのか、積んでいないのかは現状ではわからない。故に一夏は慎重に戦うことを選んだ。
(肩の非固定浮遊部位は特殊兵装だな。―――どう潰す?)
一夏は思案しながら策略を考え始めた。春奈に教わって2日でものにした[秘策]を披露するのはここぞの場面だと考えた。
舞闘は両者の発砲を合図に幕を開けた。
●
○
一夏は相手の初撃を接近しながらの高速ロールで回避。報復に仙花の一発を撃ち込んだ。
しかし、セシリアはそれを滑らかで優雅な動きをもって回避する。
避けながらセシリアは空いている右手でパチンッと指を鳴らす。
キュインッ……
「っ!?」
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