第56話 派手なビームとか必殺技がない分は使える物を使って少しでも派手に見せるとか工夫をすればバトルは盛り上がる
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ろう。醜い痴話喧嘩から始まった殺人メイド虐殺撃がまさかのデストロイ劇場へとスイッチしてしまったのだから。
倒壊の際に吹き荒れる黒煙の中から銀時はゆっくりとやってきた。木刀を肩で担ぎ、余裕の笑みでフェイトの前に歩み寄る。
「どうだ、これが侍の戦い方よ」
「ぐっ……まさか、回りの物を武器に使う何て」
「勝つ為には手段なんて選んでられねぇからなぁ。使える物は何だって使うのが俺流なんだよ」
自慢げに語り、勝ち誇った笑い声を上げる銀時。対し、フェイトはとても悔しそうに歯噛みしていた。既に粗方の殺人メイド達を片付けてしまった為にもう周囲に敵影はない。従って、多少……と、言うよりかなり無茶苦茶な戦い方をした銀時の方が多く倒したので銀時の勝利は確定となった。
「はいはい、終わったんならとっとと移動するよ〜、二人共」
何時までも立ち往生していられない。手を叩いて空しい痴話喧嘩の終了をアルフは促した。それを受け、流石にこれ以上無駄な喧嘩をしていられないなと二人は仕方なく移動をする事にした。本当に仕方なくだが。
「にしても、どうやら全部のメイドが魔力を使えるって訳じゃなさそうだね。一部の強化型メイドだけが使えるっぽくて助かったよ」
流石は使い魔だ。先の戦闘を只傍観していただけではなく、メイド達について出来る限りではあるが分析していたようだ。それによると全ての殺人メイド達が魔力を使えるのではなく、一部の指揮官機、若しくは強化型しか魔力を使えないようだ。
そのお陰か銀時自身もメイド達を蹴散らす事が出来たのだろう。しかし、例えそうだとしても厄介な事は変わりなかった。
現にフェイトの動きが元の世界に比べて若干遅かった。それこそ若干なのだが、実戦に置いてはその若干が命取りになりかねない。
しかも、フェイトの場合はスピードを用いた戦法を得意としているのだからそのスピードが遅くなれば決め手を潰されたも同然だ。
今回の様な雑魚相手なら難なく勝てるだろうが、もし強敵と出会った際に、果たして何処まで通用するだろうか?
「おい、今回は俺の勝ちなんだから、後でパフェ奢れよな」
「ちょっ、何よそれ! あんたこんないたいけな乙女に奢らせる気なの?」
「お前がいたいけな乙女だぁ? お前に比べたら家の暴食娘の方が遥かに乙女してらぁ」
あ、また喧嘩を始め出した。本当にこのままではキリがない。
全くいい加減ンにして欲しい気持ちだった。
とある高層ビルの屋上にて、銀時達の醜い痴話喧嘩を眺めている男が居た。
万事屋に不法侵入を行った奉行所の男だった。恰幅の良い体つきに邪気の篭った視線を惜し気もなく銀時達に向けている。
「ふん、まさかこんな所に居たとはな。てっきりアイツと一緒に次元空間の藻屑になったとばか
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