第56話 派手なビームとか必殺技がない分は使える物を使って少しでも派手に見せるとか工夫をすればバトルは盛り上がる
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ているのですか? 折角5%あった生存確率が今ではたったの0.5%になってしまいましたよ」
「そうですね。でも、このまま逃げ続けていたら意味ないって事に僕は気付いたんですよ」
「ならば、どうするつもりですか?」
「たまさん、普通の人間だったら、こう言う時どうしますか?」
何を考えているのか?
疑問に思いながらもたまは実直に新八の質問に答えた。
「そうですね、普通の人間ならば此処で私を捨てて無様に逃げ惑うでしょうね。一見愚作に思えるでしょうが、この方法を用いれば現状で0.5%しかない生存確率がおよそ20.5%にまで跳ね上がります。今の貴方にとってはそれが最善の方法だと予測します」
「そうですか、でも……それは一般人の考え方ですね。でも、僕達は……侍は違う!」
足元に転がっていた鉄パイプを拾い、それを構える。
「侍? 侍とは何ですか? 私のデータベースにはない言葉です」
「それじゃ、データベースに加えておいて下さい。勇者よりも、魔王よりも上に居る存在で、それでいて女の子の涙に弱い者達だと言う事を!」
その言葉を皮切りに、新八は目の前に居た数体の殺人メイド達に向い鉄パイプを振るった。
それに呼応するかの様にメイド達もまた新八に向いモップを振るった。新八の鉄パイプとメイドのモップがぶつかり合い金属音を奏でる。その直後に身を翻して新八はモップを持っていた方向とは逆方向に新八は鉄パイプを振るった。それにはメイドは対応出来ず、側頭部に諸に食らいそのまま地面に倒れこんでしまった。
続けざまにすぐ横に居たメイドのどてっ腹に蹴りを叩き込み壁に叩き付け、そのまま再度走り出した。
「ついでに、侍はどんなに強い相手が目の前に居ても決して諦めない強い魂を持った人達なんです。理解出来ましたか?」
「了解しました。魔王より上、つまり大魔王の配下の者と記録いたします」
あれ? 何か微妙に違うような。内心そう思いながらも新八は向ってくる殺人メイド達を持っていた鉄パイプでなぎ払っていく。
幸いなのはこいつらが魔力を用いない事だった。こんな狭い場所で魔力を用いられたら流石に対応出来なかっただろう。
お陰で、源外の工房が見える辺りに差し掛かった頃には殺人メイド達の姿は見られなかった。
「よし、この分ならもうすぐ―――」
安心したその時だった。突如として背後から何かが現れる感覚と同時に首筋にゾッとした感覚を覚えた。その感覚に従い新八は後ろを振り向く。
其処には金髪の男性がこちらに向い飛び掛っている光景が見えた。
「目標確認。これより捕獲に移ります」
男性の右手首から音と共に薬莢の様な物が飛び出すのが見えた。新八が見る事が出来たのは其処までだった。
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