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駄目親父としっかり娘の珍道中
第56話 派手なビームとか必殺技がない分は使える物を使って少しでも派手に見せるとか工夫をすればバトルは盛り上がる
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 銀時達から分かれた新八は、一人生首状態のたまを脇に抱えてひたすらに走り続けていた。息せき切らせ、額から汗を流しながら新八は走っていた。
 
「くそっ!」

 走りながら新八は悪態をついた。殺人メイド達に見つからないように大手通ではなく細い路地裏を選んで走っていた筈だったのだが、それが返って災いしてしまった。既にあちこちで先回りしていたメイド達に見つかり、大勢の殺人メイド達に追い掛け回されていたのだ。
 その姿こそ愛くるしいメイド姿であり、手に持っているモップが更にメイドっぽさをかもし出している。
 其処へ来て「お帰りなさいませ、ご主人様」等といわれれば確実に男は落ちるだろう。
 だが、今新八を追い掛け回している輩は人の姿をした人でない輩だ。故に新八はそいつらに一切萌える気もなければ嬉しくもない。
 何故なら、彼女等に捕まれば確実に殺されてしまうからだ。

「銀時様は貴方に最善の道を示したようですが、どうやら貴方が一番の貧乏くじを引いてしまったようですね」
「び、貧乏くじを引くのは毎度の事ですからね。もう慣れましたよ。それにしても、一体どれだけ居るんだこのメイド達は!」

 行けども行けどもメイド達が沸いて出てくる。後ろから追い駆けて来る者達が主だとして、路地裏の屋根伝いから落ちてくるメイド達。視界の悪い場所から突如として現れるメイド達。
 メイド、メイド、メイド、めいど、MEIDO、冥土、まいど、メイド。
 一部誤字があった様に思えるが、とにかくメイドづくしだった。それこそメイド喫茶でも開けば大儲け出来ると思われる位の量が。

「今の貴方の生存確率を計算してみました。現状のままですと貴方の生存確率はざっと5%程度です」
「嫌な計算しないでくれない! さりげなく傷つくんだけどそれ! ってかその5%って何? 前にも僕銀さんに【新八の95%は眼鏡だ!】って言われた事があるんですよ。何気なく5%ってのに傷つく内容があるんですから止めて下さいマジで!」

 どうやらさりげなく計算したたまの発言が新八のハートにダイレクトアタックを決めてしまったらしい。
 新八のライフポイントに500のダメージが加算されてしまった。

「嫌、ないからね! これ遊戯王じゃないから。ダイレクトアタックもなければライフポイントもないからね!」

 走りながらも懸命にツッコミを忘れず行う辺り、流石は新八と言えた。とにもかくにも新八は急ぎ源外の元へと向わなければならない。しかし、その為にはこの殺人メイド達を振り切らなければならない。
 だとするならば、此処で逃げ続けるままでは一向に状況が好転しない事を新八は悟った。
 ふと、さっきまで必死に逃げていた足を新八は止めた。その場で立ち止まる新八の周囲に殺人メイド達が群がっていく。

「何を考え
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