暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR2
0591話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「……以前」

 手紙の置かれているテーブルを目にしながら、ポツリとギルフォードが口を開く。

「以前、とある戦場でダールトン将軍が言った事がある。『姫様のいる場所が我等の国だ』と。そして、私もそれには全面的に同意している」
「確かに。あれは確かエリア18での出来事でしたか」

 懐かしそうにクラウディオが頷く。
 そう言えば、確かに原作でそんなシーンがあったな。

「故に、ブリタニアと姫様。そのどちらかを選べと言われたのなら……私は迷う事無く姫様を選ぼう」

 そう告げ、ギルフォードはテーブルの上に置かれている手紙へと手を伸ばし……躊躇せずに封を切る。

「……」

 そのまま無言で数枚の手紙へと目を通すのを、俺はじっと見守っていた。ここで何かを言う程に野暮ではないつもりだし、あの手紙にどんな内容が書かれているのかというのも、大方は予想しているしな。

「……ふぅ」

 部屋の中が沈黙に包まれる事、5分程。何度か手紙を読み直したギルフォードは、そっとその手紙を隣に座っていたクラウディオへと手渡す。
 そのままクラウディオが手紙へと目を通している間、再び部屋の中は沈黙に包まれた。

「建国、ですか」

 ポツリと。手紙を読み終わったクラウディオが口に出す。

「コーネリア殿下の視野は、既にブリタニアやこの世界だけではなく、平行世界にまで向かっているのですね」
「そうだな。この短期間で姫様は驚くべき成長をなさっておられる。これに関しては、アクセルやシャドウミラーとか言ったか。そこの者達に感謝をせねばならないだろうな」
「こっちにも利があっての行動だ。それに……」

 これを言うのは憚られるが、コーネリアの下に……そして、シャドウミラーに所属する以上はどうしても知られるだろう事になる。

「それに?」

 先を促すギルフォードの言葉に、意を決して口を開く。

「今のコーネリアは、俺の魂の伴侶。その1人だ」
「そうか、それは……待て。『1人』だと? それではまるで何人もお前の恋人がいるような……」
「そうだ。今の俺はコーネリアの他にも2人、恋人がいる。俺、コーネリア、そしてその恋人2人がシャドウミラーの最高幹部と言ってもいいだろう」

 そう告げた瞬間、ギルフォードの拳が振りかぶられ……次の瞬間、俺とギルフォードの間にあったテーブルが吹き飛ばされ、その拳が俺の頬へと命中する。
 本来であれば混沌精霊である俺に物理攻撃は一切通用しない。だが、この拳を避けるというのは、即ち友人でもあるギルフォードの意志を正面から受け止めないという事を意味している。それに恋人が3人もいるというのは、そしてこれからも増える可能性があるというのは、常識で考えれば明らかにおかしな事なのだ。コーネリアに絶対の忠
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ