暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos21そうして彼女たちは真実の扉に手を掛けた〜Knockin’ on Truth’s Door〜
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「痛っ!?」
「どうしたの?」
胸に痛みが奔った。けど理由が解らないから、「ううん、なんでもない・・・」そう訊いてきたルミナにそう答えておく。
「ならいいけど。・・・ねぇ、イリス」
「ん? どうしたの、そんな深刻そうな顔して」
なかなか見ることの出来ないルミナの真剣な顔に言い知れない不安が胸の内に生まれた。ルミナは何か迷うような仕草をした後「マリアンネ枢機卿から止められているんだけど・・・」いきなりわたしの母様の名前を出してきた。
「実はちょっと聖王教会で事件が起きてね。全パラディンが招集されたの」
「パラディン全員が!? 一体どんな大事件が聖王教会内で起きたって言うの!?」
パラディン。聖王教会騎士内で各種戦闘技能において最強とされる騎士たちに与えられる称号だ。ルミナは拳闘において教会騎士最強だからファオストパラディン。パーシヴァル君は槍術で最強の騎士だからシュペーアパラディン。残念ながらわたしはまだパラディンの域に達してない。でもいつかシュベーアトパラディンになって見せる。
「教会からある物品が盗まれたのよ」
まさかの「コソ泥騒ぎ!?」だった。ていうか教会内に泥棒が入って、盗んで、逃げるなんて出来るわけがないんだけど。あそこのセキュリティって結構なものだし。
「そう。盗まれたのは聖王教会の中でも最高クラスの聖遺物。聖王女オリヴィエ様の聖骸布と魔神オーディンの髪輪よ」
「んなっ!!?」
とんでもないことを言ったルミナ。聖王教会を代表する聖遺物じゃない、両方とも。そんな物を盗み出せるような奴が居るとは思えない。というか「パーシヴァル君ってもしかして今・・・」脳裏に過ぎるのはブチギレてる彼の姿。
魔神オーディンの髪で作られたとされる腕輪は、パーシヴァル君らシュテルンベルク家の家宝だ。それが盗まれたとなれば・・・。ルミナは苦笑しながら「それはもう酷い有様。盗んだ奴をブッ殺す!って息巻いてて。近寄り辛いわ〜」そう話してくれた。
「・・・でも、どうしてわたしに教えなかったんだろう、母様。オリヴィエ様のことを尊敬しているわたしに伝えるのは当たり前じゃない? いくらわたしがパラディンじゃないとしてもさ。なんか悔しい」
わたしが尊敬しているオリヴィエ・ゼーゲブレヒト聖王女殿下。その聖骸布を盗んだド畜生の捜索にはわたしも参加したいし、犯人をぶちのめしたい。母様もわたしがオリヴィエ様のことが大好きなのを知ってるのに。
「あなたにはあなたの仕事があるでしょ今。闇の書事件。マリアンネ枢機卿はご存じよ。あなたが地球で出来た友達と一緒に頑張ってるってことを。イリス。盗人探しは私たちパラディンに任せて、あなたは自分の仕事を全うして。・・・じゃあ私はこれで。またね」
「あ、う
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