暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos21そうして彼女たちは真実の扉に手を掛けた〜Knockin’ on Truth’s Door〜
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さく振った。なんとなくやけど、何かを隠しとるって思えた。わたしは「何か隠しとる事があるんなら話してほしい。それがわたしに関係あるんならなおさら」って言うて、シュリエルの左腕に触れた瞬間。
「っぐ!?」
バチッと静電気のようなものが指先から伝わって全身を回った。暗転する視界、フワリと浮かぶような感覚が襲ってきた。
そして気が付けば、そこは勝手知ったる我が家のリビングやなくて荒廃しとる戦場跡やった。瓦礫が並ぶ廃墟。燃える木々、どす黒い曇り空。これが夢か幻かってゆうのはすぐに判った。まず感覚が無いから。地面を踏みしとるわたしの両足裏から立っとるってゆう感覚が伝わってけぇへん。
(なんでわたしはこんなところに・・・?)
原因はきっとシュリエルの痣――ナハトヴァールに触れた所為や。わたしも“闇の書”の主として繋がってるからな。なんかの本で読んだ意識の共有みたいなやつやって納得してみる。とにかくや。こうなってしまった以上は何かしらの行動を起こさんと戻ることは出来ひんやろうし。ちょう歩いてみようかな、って思うたところで。
(シュリエル・・・!)
瓦礫の陰からシュリエルがフラフラ歩き出て来た。シュリエルの左腕に蛇が何匹と絡み付いて蠢いとる。きっとアレがナハトヴァールの本当の姿やと思う。瓦礫の影から出て来たんはシュリエルだけやなかった。甲冑を着込んで背中に大きな剣を背負った若い女の人。
馬に乗っとるその人がシュリエルに向かって「早く歩きなさい。ノロノロしている暇はないのだから」って乗馬用の鞭みたいな物で叩いた。あんなんで叩かれたら痛いはずやのに、シュリエルは悲鳴を口に出さんかった。とゆうよりは出さんように食いしばっとる。
「ぅく、ですが・・・主アウグ・・・あぅ、スタ。・・・焦りは・・・仲間の死に・・・」
シュリエルは本当に苦しそうで。シュリエルにアウグスタって呼ばれた主さんは「少しでも減らすためにお前にナハトヴァールを組み込んだのよ?」って聞き捨てならへんことを言った。あの女の人が、あんな気味の悪いものをシュリエルに・・・。
「噂に名高い闇の書の守護騎士が、ああもすぐに全滅するなんてね」
「っ!!」
(全滅・・? シグナム達のこと・・!?)
それってつまり、シグナム達はもう・・・。脳裏に過ぎる赤い水溜まりの上で倒れとるシグナム達の姿。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」
わたしは両手で頭を抱えて蹲って声にならへん叫び声をあげた。最悪すぎる想像をしてもうた。そんな時、わたしのすぐ側まで足音が近づいて来てるんが判った。顔を上げると、「っ!?」アウグスタって人が目の前に立っとった。
「闇の書は、私の物よっ! 渡さない、渡さない、渡してなるものですか!」
そう言ってわたしの顔を両手
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