暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
12.5 補足+鍛練〜About Nine Star Ki + "Necessary chance".
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闘の鍛練をしている。お陰で前世からは想像出来ないほど生身が強くなった。それでも父さんには敵わないけど。
俺が父さんに戦い方を教えてと聞くと、父さんはわかったと、どうして強くなりたいのか聞かずに…いや、わかっているんだろう。俺がパチュリーを守る為に強くなる為だということを。まあ、それで父さんも忙しいから、ときどきだけど相手をしてくれるようになった。
あれだね。自分が強くなって初めて相手の強さがわかるってやつ?父さんは本当に強い。伊達に何百年も生きてはいなよ。

「パチュリー。あれやって」
「あれ?いいけど、ずぶ濡れになっても知らないわよ?」
「わかってるって」

俺は防御の練習をパチュリーに付き合ってもらっている。パチュリーはその場から動かずに水魔法を撃ってもらう。もし動き回って喘息なんて起こしたら大変だしね。
水圧は高いが、無防備で当たっても最低で消防のホースから流れる程度の水圧だ。それでも前世だったら死ぬ可能はあるけど。まあ、今は大丈夫。この前だって防御に失敗しても水に流されて木に激突したぐらいだから。

「いくわよ。ウンディネ」

迫り来る水はまるでハイドロ○ノンのようだ。実際には見たことないけど。でもなんであんなのでダメージを受けるんだろうね。突き詰めれば水鉄砲なのに。あ、もしかして俺の時みたいに二次災害を狙っているのか?
それは兎も角、俺は目の前に結界を張り水圧に耐える。

「今日は調子がいいみたいね」
「そうだね」

何時もより長く水圧に耐え続けていると「キャ!」と悲鳴が聞こえてきた。

「全く…吸血鬼は流れる水が苦手だと言うのに…」
「大丈夫…?…あれ?君は…」
「あら、偶然。学園祭の時以来ね」

悲鳴の主は学園祭の時の少女だった。

「何でこんなところにいるの」
「偶然よ偶然。…必然と言う名のね。じゃ、私はこれで」

少女はそう言うと何匹ものコウモリになって何処かに飛んで行ってしまった。
へー。あの少女、吸血鬼だったんだ。

「結局なにがしたかったんだ?」
「知らないわよ。それより今日はここまでにして帰りましょ」
「そうだね」
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