暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
狩人の襲撃
[9/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
事か?」

「いや、士郎が倒れたからお見舞いにきたんだよ。はい、お見舞い」

そう言うと、ビニール袋を渡してきた白野。わざわざ足を運んでくるなんて。

「悪いな。気を使わせて」

「いいって、いいって」

袋を受け取ると、早速で失礼だが中身を確認することにしよう。疑ってないけど、一応、敵同士だからさ。こういうの確認しとかないと、アーチャーに何言われるかわかったもんじゃない。

(えっと、中に入ってるのは…………)

林檎。まあ、定番か。
苺。へぇ〜最近ご無沙汰だったからな。
サクランボ。塾してて旨そうだ。
ザクロ。これはあまり食べたことないな。
赤ピーマン。間違えていれたのかな?うん、そうに違いない
唐辛子。お見舞いでもってくるものじゃないだろ。
パックに入った麻婆豆腐。なぜ、麻婆?

「………………何を基準に選んだんだ?」

明らかに後半からおかしくなってるだろうこれ?最後の三つは、お見舞いに持ってくるものじゃない上に生野菜と麻婆豆腐だ。

「決まってるじゃないか。士郎のサーヴァントが赤色をしてたからさ。それに、赤色はセイバーの色だし」

自信満々に答える白野。基準それだけかよ…………。

「そのとおり。赤色は、情熱を表し、実に良い!…………………しかし、余は、最近、奏者の色に染められてしまった」

はずかしそうに頬を真っ赤に染める赤セイバー。自分のセリフで恥ずかしくなってどうするんだ…………。

(なぁ、アーチャー。実体化してなんか言ってやってくれ………)

『……………助けたいのはやまやまだが、すまないマスター。どうやら、看病の疲れか実体化ができないみたいだ。残念だ。本当に残念だ』

(嘘つけ!?サーヴァントがそのくらいで疲れるかよ!)

関わりたくないからって、実体化しないつもりだな。こういう時に助けるのがサーヴァントだろ!

「大丈夫!俺もそんなセイバーも大好きだ。いや、むしろ愛している!!」

「よ、余も愛しているぞ!奏者!!」

互いに相手の背中に両腕を回し、抱き合う白野と赤セイバー。TPOという言葉を知らないのか?

「…………頼む…………もう…………帰ってくれ」

そんな光景を目のあたりにした俺は、げんなりとした表情でつぶやくが、二人はなお、抱き合い続ける。
この二人に常識を求める方が間違いだったと最近思うようになってきた。心なしか、身体に残る毒が強くなった気がするな。

「あっ、そういえば、士郎に聞くことがあったんだ。ごめんねセイバー」

用事を思い出したのか、赤セイバーの後ろに回していた手を離す白野。

「あっ…………」

白野が離れた瞬間、寂しそうな表情になる赤セイバー。まるで、飼い主に構ってもらえない飼い犬のように見
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ