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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
4 秘密〜The subordinate is troubled with his supe rior's jokes.
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ってこないの?」
パチュリーがちょっと不安そうにフラウさんに聞く。
「大丈夫よ。遅くなるだけだから」
フラウさんはパチュリーの頭を撫でて安心させる。くすぐったかったのかパチュリーは猫みたいに目をつむって笑ってる。
フラウさんが手を離すとパチュリーはとことこと俺のところに来て本の続きを一緒に読み始める。
今俺たちはこの前読んだ「初級魔術」を読み進め、二人で魔法の使い方を学んでいる。パチュリーは親を驚かせたいらしく、親には内緒でやっている。母さん達の目を盗んで火の魔法を使って火事になりかけたことも内緒だ。
いやぁー焦ったよ。ちょっと魔力を込めたら手のひらでいきなり燃え始めたからさ。その名残で本の端に燃えた跡があるけど、幸いにも文字が書いてあるところは燃えてなかった。
「明希、次は何の魔法?」
「ええっと、『魔力を弾にして発射する魔術』って書いてある」
「え?何か名前ないの?」
「うん。これは最も基本の攻撃であるって書いてある」
「ふぅん。普通過ぎて名前を付けるほどじゃないってことね」
「でも絶対に完璧にしないといけないみたいだね。これが使えないと攻撃魔法が使えないみたいだよ?」
「じゃあさっさとマスターしちゃいましょ」
僕たちは母さん達に魔法を使っているのを見られない為にこそこそと密着して背中で隠しながら、本の記述通りにしてお互いに手のひらで魔力の弾を作る。
そういえば明後日なにかあったような…。いやいや、今は集中…
「お、出来た出来た。簡単だったね」
「そうね。ええっと次は…弾を切り離して飛ばす…のは無理ね」
「うん。飛ばしたら母さん達にバレちゃう」
「だったら……あった。弾の制御」
パチュリーはページをめくり、習得段階をとばして制御するページを開いた。
そのページをよく読み、手のひらにある弾の制御を始める。
制御はただ弾を飛ばすこととは違い、作った弾を自在に操作するので集中力がいる。馴れるとそんなに集中しなくてもいいと書いてあるが、まだ始めたばかりの俺達が少しでも集中力が欠けると…
パチン!と音がしてパチュリーの弾がパチュリーの顎にあたって弾けた。その弾のせいでパチュリーは倒れた。
「むきゅー…」
「大丈夫?パチュリー」
倒れたパチュリーの首を抱えてパチュリーを起こす。
「ん、ありがと。…ゴホッゴホッ!」
「今日はやめにする?」
「大丈夫。最近少し咳が出るだけよ。さっきのとは関係ないわ…多分」
そう、パチュリーは最近咳が出る。本人はあまり苦しくないと主張するが、咳をするときは顔をしかめている。
熱かなぁと思い、パチュリーの額と俺の額を合わせる。息がちょっとくすぐったかった。
「な、な、何をしてるの明希…!」
「熱を測っているんだよ。んー、熱は
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