暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
4 秘密〜The subordinate is troubled with his supe rior's jokes.
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「ああ、悪い。今日はちょっと遅くなりそうだ」

時刻はまだ昼の12時を過ぎたばかりだが仕事が長引きそうになる為、愛しの家族に伝えるために電話を掛けた。

『あらそうなの?どのぐらい遅くなるかしら?』
「わからん。飯は自分たちで食うから作らないでいいよ。鍵も持っているから先に寝てて。エドワードも同じだからフラウにそう言ってて」

電話の受話器を耳に当てながらエドワードの方を見ると、エドワードは書類と激しい格闘戦を繰り広げている。俺はあんまりデスクワークは得意じゃない。そして仕事場には電話機が一台しかない。必然的に俺が代表で電話しているわけだ。まぁ、10分もしないうちに用が終わるから仕事に大した影響はないのだが。

『わかったわ。お仕事頑張ってくださいね』
「おう!それじゃ俺は仕事に戻るから」

そう言って電話を切った。

「くそぅ、何でこんなに書類があるんだよー」

電話が置かれている場所から離れ、自分の椅子に座る。机に積み上げられた書類の山を見上げて愚痴をこぼした。

「うちの会社は年中人手不足だしな」

エドワードは書類から目を離さずに俺の愚痴に答える。

「仕方ありませんよ。今の時代、魔法使いの数はかなり減りましたからね…。と、言うか愚痴をこぼしてないで仕事してくださいよ修造さん」

ガチャリと部屋のドアを開けて入ってきた部下が俺に注意する。

「よーベム。どうかしたか?」
「ベルです。いい加減名前覚えてください。これ追加の書類です」

ベルルは持っていたビジネスバック型のマジックバックから、見た目からは絶対に入り切らない量の書類を取りだしてドサッと机に置く。

「うげ、なになに…。またコイツらかよ。この前、人間の目の前で魔法使うなってあれほど言ったのに」

書類に書かれていた人物は掟やぶりの常習犯だった。他にもくだらない内容の報告書から大物犯罪者についての報告書など多種多様だ。これらの膨大な書類を整理することが俺たちの仕事の一つだ。

「ああ、それと今日の18時から魔法警察の手伝いが入りました」
「えー本当かよ…」

うちの会社は一応民間の企業なのだが
しょっちゅう魔法警察に手を貸している。人手不足なのは解るが勘弁して欲しいな。明後日は明希達の入園式があるっていうのに。










父さんの仕事って大変そうだな。前に母さんに聞いたんだけど。父さんって魔法の管理をする関係の仕事をしているらしい。その父さんが今日は遅くなると電話があった。

「フラウ、エドワードさんたち遅くなるって。ご飯もいらないし鍵かけて先に寝てていいそうよ」
「大変ね。でもあの人たちが忙しいってことは治安が悪いってことでしょ?やぁね…」
「ねえ、お母さん。お父さんは今日帰
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ