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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
1 生誕〜The day,two babys were born.
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そうだ。やめてくれぃ。この手の雰囲気は苦手なんだ…
俺が恥ずかしがって照れていると、オギャーと耳をつんざくような泣き声が聞こえてきた。俺は泣いてないぞ?
隣の方を見ると俺とは別の赤ん坊が産まれていた。

「珍しいこともあるのねぇ。赤ちゃんが1日に二人も産まれてくるなんて」
「本当、おめでたいけど、流石に大変だったわ」

はぁ、とため息をついて疲れきった表情を浮かべる看護婦たち。
すると父さんがもう一組の方の父親らしき人に話しかけた。

「よぉエドワード、お前のところも無事に産まれたみたいだな」
「ああ、おかげさまでな」
「よせやい、俺は何もしてないぞ」
「社交辞令だ」
「つれねぇな、お前のところは男か?女か?」
「女だ」
「ほほぅ、…そのうち『パパの下着と一緒に洗濯しないで』とか言われそうだな」
「ぐ!?」
「ハイハイ、産まれたばかりなのにそんなこと言わないの」

と母さんが父さんを諌める。どうやらエドワードという人と父さんは仲がいいみたいだ。

「フラウ、女の子ですって?」
「そうよ、シェルは男の子?なら許嫁なんてどうかしら?」
「気が早いわよ、まあ、でも長い付き合いにはなるでしょうね」

フラウと呼ばれた女性と母さんはほがらかに談笑する。母親同士も仲がいいみたいだ。というか娘の反抗期とか許嫁とかは気が早すぎるだろ。まだ産まれて1日もたってないぞ。

「ああ、そうだ修造さん。名前はどうしましょう」
「それならすでに決めてるぞ」

転生する時に神に名前は明希のままと言っているから大丈夫だろう。これで変な名前がついたら、いつか神に一発入れてやる。

「聖良布夢(せらふぃむ)とかはどうだ?」

ネ申ィィィィィィィ!!てめえェェェ!

「他にも羅妃多(らぴゅた)とか、藍衣姫(なうしか)、歩如(ぽにょ)なんて言うのもあるぞ?」

父さんは至極真面目な顔つきで紙に当て字を書きながら母さんに向かって言う。おい!母さんの顔がひきつっているぞ!そして神ィィ!!ぶん殴ってやるぅ!

「冗談だ。明希、明るい希望で明希。明希・ヘルフィ・水原だ」
「もう…修造さんの冗談はたまにわかりづらいんだから…」
「わはは、悪い悪い」
「でもいい名前ね。私も気に入ったわ」
「おう!気に入ってもらって何よりだ」

あーよかった。冗談かよ。本気で焦ったぜ…。ヘルフィなんてミドルネームがついているのが気になったが母さんの名前かと納得した。

「おーいエドワード、お前のところは名前決まったか?決まっていないなら俺がつけてやろうか?」
「いや、激しく遠慮しておく。それに名前はもう決まった」
「まあ、どんな名前なの?」


「パチュリー、パチュリー・ノーレッジよ」
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