暁 〜小説投稿サイト〜
曹操聖女伝
曹操聖女伝第3章
[6/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いと思う」
反対意見は無い。他の部隊が自分達の部隊の被害を軽減してくれるのはありがたい事だからだ。
(美味しい所だけ貰おうとしているのが見え見えだな)
「後は、私が水関を攻撃しに行った後の盟主役には袁紹を推したいのだが、皆さん宜しいか?」
袁術が早速反論したが、だれも聞いてくれなかった。
「連合軍を纏められるのは、この俺しかおるまい!」
「なんでだよ!?この袁術を差し置いて!」
(早速諸侯は互いに牽制か……漢王朝の今後はどうなってしまうのだ)
呆れる曹操をしりめに会議は終了した。

その頃、水関では胡軫が困り果てていた。
「なんて事だ!このままでは董相国に顔向けが出来ん!」
徐栄が慌てて胡軫を宥める。
「大丈夫です!我々の目的は曹操を殺す事。酸棗で殺すも水関で殺すも同じ事です!」
だが、背後から胡軫の感情を逆なでする言葉を言い放つ者がやって来た。
「フン!寄らば大樹の陰か。腰抜けの雑魚らめが」
「なんだとぉ!」
胡軫が後ろを振り返ると、そこには呂布がいた。
「華雄が梟首になったと聞いて長安から駆けつけて来てやったのだ。ありがたく思え」
胡軫が即座に反論する。
「とか何とか言って、本当は曹操と一騎打ちがしたいだけであろう!」
「んん?」
呂布に睨まれた胡軫が急に萎縮してしまった。
「何でも御座いませーん!」

それから2日後、曹操軍は水関に到着した。
「到着したのは良いのですが、これから如何いたす御積もりで?」
二郎真君の質問に曹操は笑いながら答えた。
「ここでは人の流儀では無く、仙人の流儀で戦う」
つまりそれは、道術や宝貝が使い放題である事を意味する。
??は大喜び。二郎真君は苦笑い。
「よっしゃー!さっきの借りを返すぞぉー!」
「しかし、そんな事をすれば、諸侯も黙ってはいまい」
趙公明が二郎真君を宥める。
「まあまあ、良きではござらぬか。かも邪凶から地上界を救うためでござるよ」
そんな曹操軍のやり取りを遠くで眺める者が一人。若くして「王佐の才」とも称揚された男・荀ケ(字は文若)である。
(やはり、私の目に狂いは無かった。曹操こそ私の望みを叶えてくれる英傑だ。漢王朝を復旧させると言う私の悲願を)

曹操軍の水関攻略が始まった。
先ず始めに城壁の弓兵や散兵を片付ける。その役目は??と二郎真君だ。
手始めに??が、
「金磚」
と言うと、城壁の弓兵達や散兵達の脳天に無数の金ダライが降って来た。
その隙に??と二郎真君が城壁の上に登る。風火輪を持つ??と七十二変化の術であらゆるモノに変身する二郎真君にとって、城壁を飛び越える事は造作も無い事だ。
「ひえー!鷹が仙人に化けやがった!」
「うわー!何何だこの小娘は!うお!」
??と二郎真君が卓越した槍捌きで城壁の弓兵達を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ