曹操聖女伝第3章
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る血を曹操殺害成功の前祝の酒にしてくれるわ!」
「やめておけ。江東の虎の血は荒々しすぎて口に合わんぞ!」
この戦いは、曹操軍対徐栄隊と違って数はほぼ互角。故に質の差が結果に影響する。
曹操戦の余興程度にしか考えていなかった華雄隊に対して、孫堅軍は朱治(字は君理)や程普(字は徳謀)などが気を吐いてくれた御蔭で士気が非常に高かった。特に黄蓋(字を公覆)なんか大張り切りで、
「うおらー!大将首は何処だ!?」
と言いながら多節棍に変形する特殊な鉄鞭と虎が彫りこまれた盾と鋭い爪が一体になった武具を振り回しながら敵陣に突っ込む。
最初の内は余裕だった華雄もこれには驚きを隠せない。
「な、何故だぁーーー!何故我らが手古摺る?董卓に選ばれた我々が!?」
そうこうしている内に、目の前に孫堅を乗せた軍馬が迫って来た。
「おのれー!これでも食らえ!」
華雄は背中のヒヨコの翼から羽手裏剣を連射したが、孫堅を乗せた軍馬がジャンプで躱してしまった。
「くそ!貸せ!」
慌てて馬に乗り槍を握りしめる華雄。
孫堅の刀と華雄の槍の応酬は孫堅の勝利に終わり、華雄は大きく背中をそらし、そのまま落馬してどさりと地面に突き落とされた。
孫堅が勝利を宣言した。
「敵将華雄、討ち取ったり!」
その言葉を聴いた華雄隊の兵士達が蜘蛛の子散らす様に逃げてしまった。
「逃げる者は追うな!手向かう者とだけ戦え!」
その2日後、徐栄隊が曹操軍と引き分け、華雄隊は壊滅状態。董卓軍酸棗襲撃部隊でありながら酸棗を拝む事無く水関に引きこもる羽目になった。
袁紹軍が酸棗に到着し、孫堅軍と袁術軍が漸く酸棗に到着。その際、孫堅が華雄の首級を梟首にしたと言う噂が流れた事で、漸く他の諸侯も重い腰を上げた。
しかし、袁紹は少々憂鬱だ。それは、袁紹軍の遅参に関係があった。
「元気が無いな。どうした?」
「実はな……俺は上司運が無いのかもしれん」
袁紹の意味不明な言葉に曹操は答えようがない。
「劉協様の後見人となった董卓に対抗して、漢王室の年長の宗室である劉虞(字は伯安)を皇帝に擁立しようとしたが―――」
それを聴いた曹操が激しく反論。
「馬鹿げている!それでは規律と大義に反する!そんな事は通せない!」
袁紹はため息を吐きながらこう答えた。
「劉虞にも同じ事を言われたよ」
結局、劉虞擁立が難航した事が袁紹軍の遅参に繋がり、要らぬ無駄足となった。
その後、鮑信・王匡・孔?・劉岱・張?・張超・橋瑁・袁遺・韓馥・朱儁・許?・李旻・崔鈞らが集まり、反董卓連合軍は漸く“らしく”なってきた。
曹操は会議の場でこう言い放った。
「孫堅殿の話では、董卓軍酸棗襲撃部隊が水関に籠っておるとの事。そこでまずは我々曹操軍が先鋒となり、水関城門を攻撃します。その後は各諸侯の判断に任せた
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