曹操聖女伝第3章
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やってないでさっさと行くぞ!敵軍は待ってくれないぞ!」
一方、本当に曹操が酸棗に居るのか不安になってきた胡軫は、徐栄隊2万を斥候部隊として先行させた。
「胡軫様」
「ん?何だ華雄?」
「これだと、曹操の首級が徐栄の手に渡ってしまいますが―――」
胡軫は気楽に答えた。
「それならそれで良いではないか。楽だし、曹操がそこまでの者なら俺様の出番は無いよ」
?陽県?水で曹操軍と徐栄隊が遭遇したため、董卓軍対反董卓連合軍の初戦が唐突に始まった。
燥ぐ??。
「うほほい!敵の大軍だあ!旗印は“徐”の文字……」
二郎真君が予測する。
「恐らく董卓配下の中凶の徐栄かと思われます」
曹操が薄ら笑いを浮かべる。
「中凶が長の部隊か、嘗められたモノだな」
趙公明が景気の良い事を言いだす。
「されば彼らを撃破して董卓の眼を覚ましめてやりましょうぞ!」
曹操は自軍に号令をかける。
「此処まで来て引き下がるわけにはいかん!みんな心してかかれ!」
「オオーーー!」
一方の徐栄は慌てふためく。
「“曹”だと!?いきなり曹操がお出ましかよ!だが、敵は少人数だ!一気に押しつぶせ!」
「うおー!」
武勇に優れた仙人を3人も有している曹操軍であったが、曹操の本当の両親を失った時と同様、今回も数の暴力に悩まされる事になる。
徐栄隊は質の差を埋める事が出来ず、曹操軍は数の差を埋める事が出来ず、曹操も無駄に神兵化して悪戯に七星剣のエネルギー補給の時間を増やす訳には行かず、丸一日続いた戦いは結局決着を見なかった。
「みんな良く戦ってくれた。これで曹操軍の武勇が天下に轟く事になろう。それだけでも戦った意味はある」
曹操の励ましの言葉に対して??は悔しそうに言う。
「くそう!兵の数がせめて倍有れば何とかなったモノを!」
だが、趙公明は??の意見に否定的だ。
「いやはや、戦は数だけならば出来ん。数と質、しかして智の三拍子そろとはこそ天下無双の軍団と云ゑるのでござる」
「でもよー」
それを聴いた曹操は皆に誓う。
「しかし、私は誓うぞ!いつか必ず、どんな邪凶にも屈さぬ地盤を持ってみせるぞ」
圧倒的な数の差のみで曹操軍に引き分けた徐栄隊が酸棗襲撃部隊の本隊に合流すると、なぜか慌しかった。
「な、何事!?」
兵士の1人が事情を簡潔に説明した。
「華雄様、討死!」
「え……?」
事情がいまいち呑み込めない徐栄。
さて、曹操軍が徐栄隊と戦っていた頃、董卓軍酸棗襲撃部隊は何をやっていたかと言うと。
「報告します。魯陽にて不審な動きを見せる一団を発見しました」
それを聴いた華雄がいきり立つ。
「橋瑁の呼びかけに応えた馬鹿の仕業でしょう。ここで叩き潰しとくべきでしょう」
只殺戮をしたいだけの華雄と違い、胡軫は冷静だ。
「待て、魯
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