それから
育毛剤と消臭スプレー
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・・・!」
『いえいえ美愛さんこそ。鈍るどころかどんどん腕が磨かれているようで』
「お前らは一体なんの話をしている!」
気にはなるけど返される言葉が強すぎで深く関わりたくない。
『ま、オレも今日の昼過ぎには友達んとこ行くことになったし。兄貴が持ってたゲームとか漫画はオレの部屋に散乱してるから、使い終わったら綺麗な状態で戻しといてー』
「人のもの使ったなら自分で戻せよ!」
『ちなみに友達ってカノジョのことな?』
「なぜ報告した!嫌味か、嫌味なのか!?」
ビックリするほどニヤついた顔で報告する謙吾に思いっきり突っ込む。
すると今度は呆れたような、バカを見るような視線を送ってくる。
おい、これでも俺は兄だぞ。
これでも。
『あのさぁ、十年近くも片思いとかいい加減笑い話にもなんねーぜ、兄貴』
「大きなお世話だ!」
『ったく、馬鹿でヘタレで甲斐性なしな兄貴だけど、これからも存分にいじり倒してやってくださいね』
言いたいことだけ言って謙吾は通信を切った。
俺は少しイライラしながら後ろに立つ美愛の方を向く。
「・・・・・」
そこにいた美愛は普段のバカみたいにテンションが高いわけではなく、俯いている状態。
しかもめっちゃテンション低い。
「え、どうした美愛、具合悪いのか?」
「・・・ううん、なんでもない。行こっか」
無理やりな笑顔を作って歩き出す。
その時から、少しずつ美愛におかしなところが見え始めた。
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