第八章
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ってもという感じだった。その顔で言うのだった。
「親分さんもそう思ってるやろな」
その南海の監督の鶴岡だ。今その名前を出す。
「ホンマに」
「今は我慢やで」
にこりと夫の顔を見て笑ったうえでの言葉であった。
「そやから」
「ああ、わかったわ」
女房の言葉に励まされた。
「それやったら」
「ほな。気を取り直して行きや」
夫に会社に行くように声をかける。
「今日は勝つから」
「ああ。じゃあ今日は豆腐を頼むわ」
機嫌をよくして注文をつけてきた。彼の好物であった。関西では納豆は食べないが豆腐は他の地域と同じ位に食べていた。京都ではとりわけ湯豆腐が有名である。
「それでな」
「あとおからと」
豆腐の絞りカスだ。信じられない程安いかタダで売られている。今では少なくなったしウサギの餌にもするがこの時代はまだまだ多く売られていたのだ。
「揚げでええか」
「御馳走やな。じゃあ頼むわ」
「わかったで」
夫を励まして送る。そうした日々が続いた。
このことをまた喫茶店で静江に話す。すると彼女はまた言うのだった。
「苦労してるんやね」
「いつもそう言うんやけれどな」
芳香は少し困った顔で述べる。
「それでもなあ」
「骨が折れるやろ」
「折れる折れる」
苦笑いと共に述べる。
「大変やで、ホンマ」
「阪神も大変やけどそっちも大変やねんな」
「阪神も負けまくってるそうやん」
芳香は静江に尋ねてきた。
「何でも」
「そうやねん、それも巨人に」
静江も苦笑いを浮かべて述べる。
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