曹操聖女伝第2章
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処まで辿り着いたは良いが、太上老君でも不可能だった事を、我々だけで出来るのか?」
「二郎兄者!このまま見殺しにしろって言うのかよ!」
「そんな訳無いだろ!しかし……」
「やはり駄目か……我の望みは未だ叶わぬか……」
しかし、曹操は迷い無く光の柱の前に立ち、光の柱を斬った。慌てる刑天。
「ちょ!あんたは何を―――」
曹操は気にせず光の柱があった場所に声をかけた。
「そろそろ出てきたらどうだ……蚩尤!」
すると、卞宣の体から黒い煙が出て来た。
「貴様らー……この蚩尤の復活を阻止するだけでは飽き足らず、再び蚩尤を殺す気か!」
黒い煙が6本の腕を持つミノタウロスの様な姿となった。
卞宣に憑り憑いた魔王蚩尤の亡霊と対立する曹操達。
「てめぇーが蚩尤か!?」
??の言葉に蚩尤は鼻で笑いながら答えた。
「いかにも蚩尤である。だが、今の蚩尤には肉体が無い。故に貴様がこの蚩尤と戦う事は出来ない」
「嘗めんな!」
??が飛びかかるが、蚩尤の体を素通りしてしまった。
「な、何で!」
「言ったであろう、今の蚩尤には肉体が無いと」
二郎真君が皮肉を言い放つ。
「それだと、貴方も我々に触れないのでは?」
蚩尤は鼻で笑いながら答えた。
「それはどうかな?」
蚩尤は6本の腕から暗黒瘴気弾を一斉に発射した。
「何だよこいつ!卑怯過ぎるだろ!」
蚩尤が邪な微笑みを浮かべた。
「この蚩尤を攻撃できる方法は1つだけある―――」
二郎真君が蚩尤の言葉を遮った。
「それは如何ですかな?」
二郎真君の攻撃が蚩尤の脇腹に突き刺さった。
「ぬお!?今の蚩尤には肉体が無い筈!」
「そう。今の貴方は只の霊体だ。だから、私も霊体になったのです」
??は驚きを隠せない。
「出来るの!?そんな事!?」
「私は七十二変化の術を会得している身。霊体化も可能です」
呆れる??。
「どいつもこいつも……狡過ぎるぜ!」
しかし、
「くくくく」
「何が可笑しいのです?」
「仙人にしては考えたな。しかし!」
そう言うと、蚩尤は6種類の武器を召喚し、それを使った連続攻撃を繰り出した。流石の二郎真君もこれは捌き切れない。
「くっ!」
「所詮は無駄な足掻きだったのだ。さあ……卞宣の体を返してもらおうか」
曹操が蚩尤に声をかけた。
「待て!」
「まだいたのか?諦めの悪い事だ」
「一つ訊きたい。何故、卞宣なのだ?他の者ではいかんのか?」
蚩尤が少し考え込んで、
「……成程な……卞宣とやらの罪を知らぬなら教えてやろう」
話は紀元前18世紀頃まで遡る。契帝が治める殷王朝に攻め入ろうとした蚩尤。殷王朝は必死で抵抗したが、邪凶が相手では焼け石に水であった。このまま殷王朝が蚩尤に破壊されるかと思われた時、卞宣が勇気をもって仙人達に自己談判し、仙人達
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