曹操聖女伝第1章
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??と二郎真君が改めて自己紹介をした。
「俺は闡教に属する仙人の??だ!よろしく頼むぜ!」
「私は闡教に属する仙人の顕聖二郎真君です。変化の術を得意としておりますので遠慮無く扱き使ってください」
曹操は首を横に振りながら、
「顕聖殿……それは違いますぞ!」
曹操の言葉に二郎真君が少々困り果てる。
「何故です!?」
曹操は研ぎ澄まされた瞳で二郎真君を射抜き、諭すように言葉を投げ掛けた。
「私達は同志だ!民衆を助け邪凶から漢王朝を護る同志なのだ!」
二郎真君が少々驚きながら言い放つ。
「驚いた方だ!近付いて来た仙人の力を私利私欲では無く他者の為に使うとは」
「この時代の人間にしては珍しいよねー♪」
急に照れくさくなる曹操。
「そ、そうなのか!?私は人の上に立つ者として当然の事を言ったまでだぞ!?」
「だが、その当然の事が出来ぬ政治家がこの地に君臨しておるのが実情で御座います」
それを聞いた曹操は苦虫を噛み潰した顔をした。
「為政者が良き方向に向かっている限り、平和は続く……なのに、朝廷内は目先の利益しか見えない屑ばかりだ!」
地上界に再臨した魔王の1人である張角の手先・鵜文化を斃したが、未だに張角が中凶を小出しにして山賊を操ろうとしている理由が良く解らず。朝廷の政治腐敗も止まらない。
曹操、??、二郎真君の戦いはまだ始まったばかりである。
曹操の仲間に加わった??と二郎真君は、曹操が雇った傭兵・夏侯惇(字は元譲)と夏侯淵(字は妙才)と名乗り(??が夏侯淵で二郎真君が夏侯惇)、山賊討伐に精を出していた。
「張角様ーーー!」
山賊の頭領を務めていた邪凶がまた曹操に退治されたが、未だに張角が何をしたいのか解らない。
「一斉に攻めるのではなく、小出してジワジワ責めるのがお好きなようだ」
「でもよぉー、そんな事して邪凶共の得になるのか?」
「得……かぁ。本当に何を企んでいるのであろうな……張角は」
しかし、ある日を境に曹操達の邪凶退治は激変する。
とある宗教家が鉅鹿で大演説をするという噂が広がり、重税とそれに伴う貧民の強盗化に苦しむ民衆が鉅鹿に集結した。
其処に張宝と名乗る男性が現れた。
「皆の衆ーーー!いよいよじゃ、いよいよ黄天の使いが降臨なされるぞーーー!祈るのじゃー!祈るのじゃー!」
集まった民衆が言われた通りに祈ると、空から銅鑼の音が聞こえた。音のする方を見て視ると、
「黄天の使いが天から降臨なされたぞーーー!」
黄色い煙に乗って空を飛ぶ張角の姿があった。
「オオォーーー!」
「光ってるぞ、あの者の体が光ってるぞ!」
ゆっくり着地する張角はいよいよ煽動を始めた。
「我は張角!黄天の子なり!新たなる使命を持って降臨せり!我の言葉を聴け!」
張角の演説を聞いている内に、民衆の
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