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曹操聖女伝
曹操聖女伝第1章
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引き摺り下ろした曹操は、畳み掛ける様に七星剣で張角を斬りまくる。
「うぎゃぁー!」
張角の足下から大きなつむじ風が発生し、張角を空中に拘束する。曹操は飛翔しながら張角に斬りかかり、張角に背中を見せる様に裏一文字斬りを見舞った。
「あっぎゃあぁーーー!」
そして、再び七星剣を天にかざすと、落雷が張角を襲い、耐えきれなくなった張角が爆死した。
「きゃあはぁーーーーーー!」

元の姿に戻った曹操の許に駆け寄るナタクと二郎真君。
「大丈夫か!?」
「ああ」
「それにしても……一体どうして?」
二郎真君に七星剣を差し出す曹操。
「この七星剣を掲げたらこうなった」
七星剣を手に取る二郎真君。
「これは!……これほど邪凶討伐に適した宝貝は有りますまい」
「どういう事だ?」
「曹操殿は神兵化したのです」
曹操は聞きなれない言葉に困惑した。
「神兵化?」
「全能力を飛躍的に上昇させる秘術で御座います。私も実際に見るのは初めてでございますが」
それを聞いた??が驚く。
「それって只の絵空事じゃなかったの!?」
「どうやらそうらしい」
「うへぇー」
曹操は七星剣を返して貰いつつ、
「それほどの物を私が……」
二郎真君が幾つかの注意点を付け加えた。
「ですが、これ程の宝貝をもってしても神兵化の維持は難しいらしく、七星剣の宝玉をご覧ください」
確かに……七星剣の宝玉の一つが少し黒く濁っている。
「神兵化する度に七星剣の宝玉は少しずつ濁ります。日光か月光を浴びせればこの濁りは完全に取れますが、つまり、七星剣の宝玉が黒く濁れば濁る程、神兵化の維持は難しなります」
理解できない??。
「つまりー……どういう事」
曹操が解りやすく説明する。
「制限時間付と言う訳だ。私の神兵化は」
「あー、それなら解った」
二郎真君が??をからかう。
「本当に解ったのですか?」
「何だよー、その疑いの目はー」
3人は一斉に笑った。

駆けつけた皇甫嵩は神兵化した曹操と張角との死闘を見て、完全に立ち尽くしていた。
「……なんて奴らだ……」

曹操が皇甫嵩に行った張角病死報告が中国大陸全土に広まった結果、黄天軍の勢いが一気に減衰した。
張角の弟である張宝と張梁は、曹操を大嘘吐きと弾じたが、最早、坂を転がる玉であった。
「敵将波才、討ち取ったりー!」
汝南郡での戦いは孫堅(字は文台)の勝利で終わり、春秋時代の兵家・孫武(字は長卿)の子孫としての意地を魅せ付けた。
「張曼成の捕縛に成功いたしました!」
伝令兵の報告を聞いた皇甫嵩がシャンパンの栓を抜きそうなくらいに勝ち誇っていた。
「はははは、どうだ!これが漢王朝に逆らった者達の末路だ!」
調子のいい話である。張角が健在だった時は黄天軍討伐の命を授かる切っ掛けとなった曹
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