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World of Destiny Crossed―魔法少女と剣士の物語―
第一部
魔法少女と剣士
魔法少女との邂逅
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世界に行ってから人の年齢を読み取るのが苦手になって来ている……。
巴先輩はワンルームのマンションで、家具や壁紙の色からは落ち着いた雰囲気が滲み出ていた。
隣のまどかとさやかも感動した様子でその部屋を見渡している。
(俺からしたら落ち着かないが……)
聞くところによると、一人暮らしをしている巴先輩の部屋は俺から見たら女の子の部屋と言うより、女性の家と言う方が近くて何となく緊張してしまう。
「どうぞ」
にっこり微笑んで差し出されたのは、良い香りのするハーブティーとシフォンケーキ。それを小さな三角形のローテーブルに置き、テーブルを囲うように座る。俺から見て右斜め前に巴先輩とさやか。左斜め前にまどかと言った具合だ。
「遠慮しないでどうぞ食べて。ろくにおもてなしの準備もないのだけれど……」
「美味しいよね、このケーキは」
キュゥべえという不思議生物も嬉しそうに巴先輩の横に腰掛ける。
「じゃあ……お言葉に甘えて。いただきます」
「「いただきます」」
甘いものは嫌いな方では無い。それに、さっきの戦闘のせいかどうかは分からないが、酷く腹が減っていた。
俺がもぐもぐとシフォンケーキを頬張っている間に、巴先輩とキュゥべえは交互に『魔法少女』や『魔女』についてまどか達に話して行った。
曰く、巴先輩はキュゥべえと『契約』を交わして魔法少女になったとか。契約のプロセスはまず、キュゥべえが素質のある少女の願い事を何でも一つ叶え、その対価として魔法少女は魔女と命懸けの戦いに身を投じる……。
願いから生まれる魔法少女と呪いから生まれる魔女。魔法少女が希望を振りまき、魔女が呪いを撒き散らす。魔女は人間には見えず、密かに人に不安や猜疑心などという禍の種を世界にもたらす。巴先輩は理由のはっきりしない自殺や殺人事件は魔女の呪いが原因の事が多いと言う。
「あの異空間のような場所は、一体?」
「あれは魔女の結界と言って……魔女の創造した巣のようなもの。魔女毎に構造は違うし、途中で出てくる使い魔ーーー最初に出てきた小さいやつらの事なのだけどーーーそれは魔女の分裂体で、人を食べて成長すると、分裂元の魔女となるわ」
「取り巻きのMobみたいなものか……」
「えっと……?」
「!……えと、こっちの話です。ごめんなさい」
しかしまあ、大体やってる事はRPGと変わらないようだ。
結界
(
ダンジョン
)
に潜って
使い魔
(
Mob
)
を倒しつつ
魔女
(
ボス
)
を倒す、と。
「でさ、マミさんは魔法少女で……悠、あんたは結局何者なわけ?」
「私も気になるわ。朝宮君が使い魔を倒したあの力……魔力を感じたわ」
「……正直、分からないんです。今は使えませんし……何で、仮想世界のような力が現実でも使えたのか……」
「「仮想世界
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