第一部・トラブルを解決する幼女
王妃様のお話
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「リーア!起きろリーア!」
…いきなり耳元で怒鳴られました。
「行くぞ、レヌール城。」
「はい!」
お父様は……大丈夫、眠ってます。
早くベビーパンサーを助けないと!
ちゃちゃっと準備をして、町の入り口まで来ました。
……寝てます。
門番さん、寝てます!
いや、今はありがたいんですけど……アルカパの方々がなんだか心配です。
「リーア、行くぞー。」
ビアンお兄さんが呼んでるので、早く行きましょう。
「バ、バキューム・ブリーズ・シルフ!バギ!!」
「ブレイズ・エンバー・サラマンダー、メラ!」
だめです。
やっぱりなれない武器は滅多やたらに使うものじゃないですね!
というわけで、お城までの道のりは魔法を使って切り抜けました。
魔法って素晴らしいです。
魔法の力……なんて言うのかな、魔力?が、尽きる寸前ですけど……。
まあ、要するに魔力がギリギリ残ってるくらいの状態で私達はお城につきました、と。
そして、そのお城の風貌はというと。
「……これなら、お化けが出たとしても全くおかしく思わないよな。」
「はい……むしろお化けが出ない方がおかしい気もします。」
分かりましたか?分かりますよね。
つまり廃墟なんですよ、見事に廃墟!
しかも何でか雨まで降り出しましたし……雷鳴り出しましたし……。
「リーア、残念なお知らせがある。」
「なんですか。」
「正門が開かない。」
……うわあ。
「どうする。帰ろうにも、よく考えると帰りの魔力がないよな。」
「…そうですね。どうします、ここで武器を使う練習でもしていきます?」
「そうだな、何もしないで帰るのも億劫だもんな。ところで、ベビーパンサーはどうする?」
「いざとなったら実力行使で何とかならないでしょうか。」
「なるかもしれないけど社会的に考えてだめだ。」
「ですよね。じゃあ、ベビーパンサー助ける方法も考えましょう。」
ということで話が落ち着いたとき。
目の端に、私達を見ながらニコニコ笑っている女の人が映りました。
……え、ここって人いたんですか!?
「ビ、ビアンお兄さん!人いますよ、人!」
「え!?……あ、本当だ!!」
こういう場合、話しかけた方がいいのでしょうか。
もっと社交辞令学んでおくべきでした。
「あの!」
「あら、なんでしょうか?」
あ、ビアンお兄さんが話しかけてました。
うん、ビアンお兄さんも一応宿屋の子供なので私よりは社交辞令知ってるはずです。
「えー……あなたは、誰ですか?」
あら、ずいぶんざっくりいきましたね……。
「ソフィア・レヌーリエールと申します。」
ああ、本で読んだレヌール城の王妃様ですね。
確か……何年だかは忘
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