第四章
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がミソだった。
「巨人が負ける。ええとは思わへんか」
「そやね。それはそうと」
ここで康友にそっと言ってきた。
「何や?」
「仕事やで」
そう彼に言ってきたのだ。
「もう」
「おっと、そやった」
言われてやっと気付いた。
「もうか。じゃあ行って来るわ」
「今日はどうするん?」
「野球か」
「どないするん、そっちは」
「ああ、ええわ」
笑ってこう返した。
「もう勝ちは決まったしな」
「そうなん」
「あと一回勝てばええんやで」
笑ったまま言う。
「楽なもんやで」
「そやろか」
しかし芳香はそれには首を傾げてきた。
「どうなるかわからへんのちゃうん?」
「何言うとんねん」
しかし康友はその言葉を一笑に伏す。完全に南海が勝つと思っていた。
「ここまで来て負けるかいな」
「だといいけれど」
あえてここで止めた。強くは言わなかった。
「とびきりの酒用意しといてくれ」
「お酒やね」
「一級酒や」
それで祝杯にするつもりであった。南海が勝つ、そう思い込んでいた。その証拠にこうまで言うのだった。
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