第一部 vs.まもの!
第13話 きゅうそくおわり!
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くめ、
「お前一人で戻れば?」
「では、そうさせてもらう」
するとディアスは何の躊躇もなく、時の航路図を広げて姿を消した。
「……」
不滅の太陽の下にノエルとウェルドが残った。
「……あいつ、本当に一人で戻りやがった!」
愕然として叫ぶ。
「あんな言い方すれば、当り前よ」
「いやでもさ、普通あるじゃん、こう……少しは戻るよう説得しようとか、自分だけ戻って後の二人に死なれたら後味悪いとか……ねえのかよ、あいつには!」
「ないんじゃないかしら……」
ウェルドは顔をしかめて時の行路図を広げた。
「俺達も帰ろうぜ」
ノエルと共に、黒の羨道とカルス・バスティードを繋ぐ冷たい通路に戻る。間もなく外の光が見えるという場所で、ノエルが立ち止まり、顔を上げた。
「ねえ、ウェルド……変な臭いがするわ」
「ん?」
ウェルドも立ち止まり、鼻をひくつかせた。
焦げ臭い。
道の先から臭いが来る。
二人は目を合わせ、共に頷き合った。どちらともなく走り出す。
角を曲がり、カルス・バスティードの町の手前で二人は足を止め、凍りついた。
「何でだよ……」
二人の顔を、炎が照らす。
「何で町が燃えてるんだよ!?」
カルス・バスティードの町は、戦場になっていた。
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