転生男子と学園祭 その二
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服は改造され袖丈が異常に長く、寮内では着ぐるみを愛用している。
話し方も行動もゆったりしていることから一夏にのほほんと呼ばれることになった。
布仏家は更識家に代々仕えていて、更識姉妹とは幼なじみ。
更識簪の専属メイドであり、ISの整備も手伝っているそうだ。
整備の腕もいいらしい。
そんなに腕がいいなら俺のISを魔改造してくれないかな――などと考えていると、のほほんに腕を引っ張られ連れてこられた場所が明らかになる。
どうやらここは生徒会室のようだ。
その生徒会室に足を踏み入れてみれば、窓を背に会社の経営者が使っていそうな豪華な机と椅子がある。
この生徒会室には俺の他に、生徒会長と一夏、それにのほほんさんの顔が見える。
他にもう一人の見知らぬ人物がいた。
髪を三つ編みにした眼鏡っ娘。
リボンの色が三年生であることから、たぶんこの人がのほほんさんの姉である布仏虚なのだろう。
生徒会での役目は会計だっけ?
生徒会長と視線が合うと俺は姿勢を正す。
「こんにちは、生徒会長。用件は何でしょうか」
ちょっとお堅い挨拶だったか。
ご存知の方も多いと思うが、生徒会長の名前は更識盾無。
本当の名前は刀奈だったか。
更識家の十七代目の当主で、更識家は対暗部用暗部を担っているらしい。
明朗快活、文武両道、料理の腕も中々。
抜群のプロポーションとカリスマ性を持つ。
更識盾無は生徒会長の中の生徒会長と言えるだろう。
日本に住んではいるが、ロシア代表操縦者を努めている。
俺は生徒会長がどれだけ強いのか見たことがないから知らんが、本人が言うIS学園最強もあながち嘘ではないのだろう。
「キミを呼んだのは一夏にくんの生徒会副会長就任祝いをするのと、キミの生徒会での役目を決めようかと思って」
一夏の顔を見れば、副会長就任を喜んでいるようには見えないが、俺は一応おめでとうとお祝いの言葉を贈った。
「一夏の副会長就任を祝うのは構いませんが、俺が生徒会ってのはどういうことですか?」
と言った俺に生徒会長は一歩足を踏み出し、右手に持っていた扇子で俺を差すとこう言った。
「キミは確か――私が観客参加型演劇に参加しなさいと言った時に何て言って断ったのかしら。私の記憶が正しければ、暇な時は生徒会の仕事でも何でも手伝いますと言って断ったのよね?」
覚えていますよ、生徒会長。
でもあの時はそれしか断る理由が思いつかなかった。
「キミも一夏くんと一緒に生徒会に所属してもらうわよ。キミの役目は……そうね、一夏くんの補佐をしてもらおうかな。ということで今日からよろしく」
生徒会長の顔には満面の笑み。
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