転生男子と学園祭 その二
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でもつけているのか?
それはそれとして、そろそろ教室を出るとするか。
「悪い、ちょっと出かけてきていいか?」
「え? うん、いいけど……どこ行くの?」
「トイレ」
「りょうかーい。でも、トイレ行く途中で女子をナンパしちゃダメだぞ」
俺は作り笑いをしつつ、心の中でナンパなんかしねーよと思っていた。
一組に所属していたときはこんなことを言われなかったのに、四組では言われている。
俺の噂話にドップラー効果でも発生しているのか? まあ、噂話は多少大袈裟なくらいが面白いだろうからな。
まったく難儀なことだ。
トイレに行くと言って一年四組の教室を離れた俺は、観客参加型演劇が行われている第四へと向かっていた。
原作には生徒会長に撃退されたオータム様が、学園の敷地内を逃げている描写がある。
しかし、いつ、どこを、どんな風に逃げるという具体的なことは書かれてなかった気がするな。
襲撃現場は第四アリーナの更衣室だろうからそっち方面なのだろうが、俺は確信を持てないでいた。
ほっといても解決する可能性は高いが、俺の知っていたインフィニット・ストラトスという物語と今の状況との間には差異がある。
俺はこの世界を外側から客観的に見ることができない以上、この先どうなるかなんて解らない。
なら自分の目で確かめたほうがいいだろう。
見つけた。
第四アリーナから少し離れた場所。
俺の足の向く先に三人の人影が見える。
あれは――セシリアとラウラ、もう一人はオータム様か? 二人に捕まったのかもしれん。
空中に視線を移し、オータム様を迎えにきているであろうBT兵器二号機『サイレント・ゼフィルス』を探す。
目を凝らすと、空中に何かが浮かんでいるように見え、それがこちらに近づいてくるように感じた。
多分あれはサイレント・ゼフィルスなのだろう。
セシリアとラウラは気がついていないのか、まだ空を見ていない。
俺はISを展開。
急いでいるため機体チェックは省略する。
PICが重力という名のくびきを解くと、ISはふわりと地面から離れた。
俺はスラスター全開で空中へと羽ばたく。
量子化してあるライフルを呼び出すとサイレント・ゼフィルスに砲口を向けるように構える。
ハイパーセンサーの照準にはサイレント・ゼフィルスが入っている。
警告もせずに攻撃を始めるのはどうかと思うが、IS学園の敷地に無断で踏み込んでいるんだから攻撃されたとしても文句を言われる筋合いはないだろう。
それにサイレント・ゼフィルスはライフルで何かを狙っているように見えた。
俺は牽制のつもりでビームを三連射。
だがそのビームは何かによっ
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