転生男子と学園祭 その二
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てはイレギュラーな存在でしかない。
しかもちびっ子の話から察するに、邪魔者でしかないのだろう。
ISのコアが自分の命令を受け付けないとなれば、時期は解からないが篠ノ之束が直接行動に出る可能性がある。
覚悟はしておいたほうがいいかもしれない。
「まあ、わたしも女の意地があります。動くなと言われても、はいそうですかと言いなりにはなりませんよ」
しかしこいつは、創造主である篠ノ之束の命令を完全ではないにしても無視できるのか。
とんだチート野郎だな。
「ということでベインズさん? わたしの前に跪き、足にキスをする位には感謝して欲しいところですよ」
「感謝はするが、別の形にしてくれ」
「これ以上を望むなんて――本物の変態さんですか? 今すぐ警察に逮捕されちゃってください」
「お前が何を想像しているのか解かる気がするが、俺はそんなもんは望んでいないし、そもそもいらねーよ、そんなもん」
「安心しました。わたしはベインズさんが変態だろうとなかろうと気にはしませんが、会うたびに自分の身体に危険を感じるのはさすがにイヤですからね」
少女はほっとした表情を見せる。
身体の危険を感じるのは十年は早いだろう。
リレーで使うバトンのようなその華奢な身体を何とかしてから出直してくれ。
その後しばらく会話のやり取りをしていたが、太陽が登ったあたりでようやく満足したのか少女は帰ると言いだし、俺の前からふっといなくなる。
そして俺は夢から覚めたのだった。
「ねえ、ベインズくん。ぼーっとしてどうしたの?」
声をかけてきたのはクラスメイトの女子で居残り組の一人。
俺の顔を覗き込んでいる――というか、身長差もあって見上げているといったほうがいいだろう。
「あ、ゴメン。気になることがあって、ちょっと考えごとをしてたんだ」
「気になる娘? それってもしかして、うちのクラスの娘かな? あ! 更識さんだったりして。ベインズくん良く見てるもんね――」
どうやら会話に齟齬が発生しているようだ。
更識簪のことは、それは見たくもなるだろう。
一夏ハーレム第六の女子なんだから。
「それとも、別のクラスの娘かな?」
目の前にいる女子は、目を大きく見開き、身体を乗り出すようにしている。
「いやいや。気になる女子じゃなくて気になる、こ・と。悩み事だよ」
「なんだー。てっきりまた女子を狙っているのかと思った」
またって何だよ、またって。
俺はどんだけ軽い男子に見られているんだ? 実際は女子にはモテないのにな。
それにしても、俺が更識簪を見ていることがよく解ったな。
俺の目の前にいる女子は、俺の観察日記
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