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永遠の恋
永遠の恋
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「どうしたんだい?」
「波に揉まれていましたので」
 彼は二人の言葉にこう答えた。
「長い間。けれど素晴らしいものが手に入りました」
「それは?」
「これです」
 彼はここで自分の後ろに止めている一頭の白馬を指差した。
「雌の。立派な白馬です」
「おお」
「本当に。いい馬だね」
 綺麗なだけではなかった。毛並みも身体つきもよく、大きい馬だった。これ程立派な馬はそう簡単には見つかりはしないだろうと思える程綺麗な馬だった。
「これでマリーを迎えに来ました」
 彼は言った。
「私を?」
「そうさ。約束したよね」
 そして言う。
「ずっと一緒にいようって」
「ええ」
 マリーは頷いた。
「ずっと一緒にね」
「僕はその為に来たんだ」
「その為にって?」
「君と一緒になる為に。迎えに来たんだ」
 蒼ざめた顔で言う。だがその顔はにこりと微笑んでた。
「あの白い馬でね」
 本当に見事な馬であった。神が与えてくれたような。海の神であるポセイドンは馬も司る。その彼がもたらしてくれたような素晴らしい馬であった。
「行こうマリー、怖くはないね」
「ええ、勿論」
「よかった。そう言ってもらえるかどうか不安だったんだ」
 それを聞いてまたにこりと微笑んだ。
「その証拠に」
 彼女は家から何かを取り出して来た。
「これを貴方に」
 見ればそれはハンカチであった。白い、馬と同じ色のハンカチであった。
「あげるわ。贈り物に」
「有り難う」
 ビクトルはそれを受け取った。そしてそのハンカチを手に結び付けたのであった。
「それじゃあ行こう、僕達の新しい場所へ」
「ええ」
 二人は頷き合った。マリーはその後で両親に顔を向けた。
「夜だけれど。いいかしら」
「ああ」
「いいよ、マリー」
 彼女の両親は物分りがよかった。ビクトルの不自然な時間での来訪にも快く答えてくれた。そして突然の旅立ちも認めてくれたのであった。
「御前が行きたい時に行けばいい」
「そして。時々顔を見せておくれよ」
「ええ」
 それに応えると彼女は着替える為に家の中にまた戻った。そして婚礼の時に着るつもりだった立派な服に着替えた。この時代は普通の者は貧しく、婚礼の服も他の服と変わりがなかったのである。それでも彼女は何とか金を貯めてこの服を買ったのであった。
「それじゃあ行って来るわ」
「元気でね」
「またな」
 こうして彼女はビクトルの馬に乗った。そしてビクトルは手綱で馬を操り駆け出した。夜の村を信じられないような速さで駆けて行った。
「これから何処へ行くの?」
「僕達の新しい家に」
 彼は答えた。
「それは何処
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