第百七十話 テレーゼと薔薇の騎士
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が軍医だったんだから、下手すれば判らない事になるところだったけど、此方が潜入させた者達による一斉検査の結果それが判って、現在では一掃されたんだけどね」
「成るほど、でそれがローゼンリッターにどんな影響が?」
「だからこそ、言っちゃ悪けど、帝国軍を動かせない状態で、地球教とフェザーン対策の為に、ローゼンリッターを私の私兵として引き受けるつもりなのよ。憎むべき裏切り者ローゼンリッターをオフレッサー旗下の装甲擲弾兵へ編入したとしたら軋轢だらけに成りかねないわ、無論装甲擲弾兵にそんな馬鹿はいないけど、貴族の馬鹿が必ず動くから」
テレーゼの話に、オフレッサーが無言で頷く。
「其処で、銀河帝国皇女が、我が儘でローゼンリッターを引き取ると言えば、馬鹿貴族共なんか何も言えなく成るわよ。それに私の我が儘は帝国では有名だからね」
テレーゼがウインクしながらニヤニヤと笑う。それを見ているケスラーは苦い顔、オフレッサーは相変わらずの大笑いであった。
「ガハハハ、確かに殿下の奇抜な行動は有名ですからな。GIO48に男性アイドルユニット、貴艦の下賜にノイエ・サンスーシへ戦艦での突撃までおやりになりましたからな」
呆気に取られるシェーンコップとリンツ。
それを見ながら、テレーゼが話す。
「嘗ての地球には、世界征服を企む悪の組織が存在していたのよ。彼等は人間を洗脳し、サイボーグ技術を応用した、怪人という改造人間を使って世界征服をしようとしたけど、悉く人類側の組織に破れたわ。人類側の戦士達は何々ライダー、秘密戦隊、科学忍者隊、宇宙刑事とかと言われていたのよ」
「つまり、俺達は地球教から人類を護る役目をしろと言う訳ですな」
「そうよ、ワルター・フォン・シェーンコップ、貴方なら出来るわよ」
そう言い笑い始めるテレーゼ、それに釣られて皆が笑い始める。
この会談の後、ローゼンリッター連隊全員にシェーンコップから同盟で起こっている事が映像資料と共に提示された結果、殆ど全ての隊員が帝国への逆亡命と、家族係累の帝国への帰還を選択したが、極々一部の人材と、ヴァーンシャッフェ連隊長は同盟への強制送還が決まっていた。
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