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銀色ランプの精は魔法が使えないっ!?
〜プロローグ〜嵐の前兆に誰も気づかない・・・。後編
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ざす。どうやら気づいてなかった“俺の状態”に今ようやく気づいたらしい。
「あなた“何者”・・・・?」
やっと警戒するに至ったらしい。
「何者も何も、単なる学生だよ。といってもこっちに越してきたばかりのね」
俺のその回答にさらに驚くメイン。
「単なる学生って、その単なる学生がこんなことに関われる訳ないじゃないっ」
そう、確かに単なる学生ならこういうことに関われるはずはない。
「ところがどっこい。現に関わってる。どういうわけかね。まぁ不本意にも巻き込まれたわけなんだわ。その巻き込まれついでにあんたを捕まえるよう言われてんだわ」
「なるほど。でもね坊や。そう簡単に捕まるわけにいかないの」
俺の正体を知ってか先ほどの余裕が少しずつ出てきているよう。そしてその足取りはすこしずつある場所へと動く。
「逃げるつもりなら無駄だぜ。あんたのその足元の発煙筒は使い物にならんぜ」
「え?」
相手の動きが止まったその一瞬の隙を突いてメインが逃走用に使おうとしていた発煙筒を蹴る。
「ちっ、小賢しい真似をしてくれるわねっ」
無論、その発煙筒が使えないというのは真っ赤な嘘である。あの短時間でそこまでは流石の俺でもできなかった。
「それにしてもどうして発炎筒が置いてあるってわかるの?」
「そいつは愚問だな?つい数時間前にしきりに天井と床にそれもやけに熱心に視線を送ってたじゃないか」
俺はそこでニヤリと笑みをこぼす。
「おおかた、その発煙筒で煙探知機に誤報させてその間に逃げようって魂胆だったんだろ?そのためにその煙探知機の位置を調べていた。そしてさっきの爆音と関連づかせるために」
ちなみに、先ほどなっていた爆音はおそらく彼女が設置したラジカセか何かによる音声的なものだろう。実際には爆発など起こっていない。
「全部お見通しってわけね」
流石のメインも困ったような素振りを見せる。
「よくもまぁそんな短期間でそこまでできるわね。あなた本当に単なる学生なの?ふふっ、ちょっと興味が沸いちゃった。あなた名前は?」
とても可笑しそうに笑うメイン。
「時風月架。さてそろそろお縄についてもらおうか?」
俺は逃げ道、逃走手段のなくなった彼女ににじり寄る。
そうこうしてる間に、先ほどとはまた別の意味でバタバタと周りが騒々しくなる。おそらくはついさっき鳴った爆音が偽物だと気づいたのだろう。ここに警察が入ってくるのも時間の問題だ。
「あらやだ、せっかくの計画があなたのせいで台無しだわ」
そしてまた困ったようにため息をつく。だがその声は困ったような感じはない。むしろこの状況下でも楽しんでいるようだった。
「その台無しついでに捕まってくれや」
と、一歩前に出る俺。
「それは嫌よ」
そう答えるメインには最初と同じような余裕が戻っていた。
「ここで問題です。な
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