暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
20弾 理子の誘惑
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、今日もそのためか探偵科(インケスタ)の授業を休んでいたらしい。それに今日、アリアが休んだこともなんとなく気になる。

 虫の(しら)せがした俺は、念のため、モノレールで台場へと向かった。

 少し迷いながらクラブ・エステーラとやらに着くと、そこはどうやら高級なカラオケみたいな店だった。

 店の駐輪場には、ショッキングピンクの改造ベスパが停めてある。

 この悪趣味な彩色。間違いなく、理子のモノだ。

 このベスパは一見50ccだが、武藤(むとう)に金を積んで車検スレスレの魔改造がされてあって、150km/hだかで飛ばせるとか理子が自慢していた。武藤……おまえ本当に、仕事は選べよ。

 時刻は、夕方の6時。

 やけに鮮明な夕焼け空は血のようで、紺色のちぎれ雲がそこを異様に速く流れていた。

 これは……おそらく、東京に迫る台風の影響だろう。風が、強い。

 クラブに入ると、バーラウンジでは会社帰りのOLや、デート中の若者は芸術品みたいなケーキをつついていた。デート中の若者は死ねばいいと思う、本気(マジ)で。見れば、武偵校の女子もちらほらいる。流行ってるんだな、ここ。

「ミぃーくぅーんー!」

 奥から小走りでやってきた理子は、また、ロリータ風に改造された制服を着ていた。

 今日のは……一段とすごい。特にスカートがカーネーションの花びらみたいにひらひらと膨らんでいる。あれはパニエで膨らませているんだろう。そのスカートやいつも通りいたるところに着いているフリルの演出で、理子がまるで妖精みたいな姿になっていた。ここまで来ると逆に普通に可愛いな。

 だが、理子は今日の朝に一般科目の教室で会ったときはもう少しおとなしい服装をしていたはずだ。てことはまさか……

「理子、おまえまさか……授業サボってここで着替えてたんじゃないだろうな」

「正解正解大正解!ミーくんすごい!探偵科(インケスタ)の生徒みたいな推理力してるねっ!」

「いいから質問に答えんかい!」

「はうっ。……もーそうだよー。理子、授業休んでこの勝負服のお着付けしてたの。でもミーくんなかなか来ないから、フラれたらどうしようかなーって思ってたんだよ。理子うれしー」

「フるとかフラれるとかいう関係じゃないだろうが俺たちは」

「あー、そっけないんだぁー?こっからは理子ルートなんですよー?」

「おまえは途中まで親友で、全ヒロインを攻略したら出てくる系の隠しヒロインみたいな奴だろうが」

 笑う理子の上目遣いが妙に艶めかしくて、俺は赤くなって目線を理子から逸らしながら、早口で言う。

 しっかし、やっぱり来るべきじゃなかったか。なんなんだよ、理子の奴。

 理子はぶら下がるように俺と腕を絡ませると、意気揚々
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